殷(商)代後期に「占い用ツール」として誕生した漢字(甲骨文字)ですが、周代に、漢字の利用方法が進化しました。
Wikipedia「金文」2017-12-16より
金文(きんぶん)とは、青銅器の表面に鋳込まれた、あるいは刻まれた文字のこと(「金」はこの場合青銅の意味)。中国の殷・周のものが有名。年代的には甲骨文字の後にあたる。
(西周金文)より・・・文字の大きさを画数に関係なく一定の面積に収まるように改良。・・・
殷の金文・青銅器が素朴な祖先への祭祀道具にとどまっていたことに対し、周金文が土地争いの解決案や以後の政治方針を神前で表明するための宣誓記念物へと内容を大きく変えたことに起因する・・・・
==========
青銅器に、文字を鋳込んで記録を作成。
周王朝は文字を「記録用ツール」として進化させました。周は文字を鋳込んだ青銅器をあちこちに配布して王朝の権威を保ちました。
周代の金文は「篆書体(てんしょたい)」の原型になりました。(「小篆」が秦の統一書体)
周代の青銅器は、殷(商)や三星堆遺跡の青銅器と比べると迫力無いですが、文字をたくさん鋳込んだ周代の青銅器は「記録メディア」。文字情報を小型化したという技術的進歩がありました。
今はGoogle マップに「鄴」一文字入力するだけで「鄴城遺址」がヒットします。漢字の情報量はスゴイ!。
Wikipediaやgoogleマップは便利ですが、紙の本も使います。電子版が存在しない本もあるし、画像が多い本は楽しいです。
キングダム 11巻117話の最後、羌瘣が舞う場面の「五兵」調査用にまず1冊。「春秋戦国500年の興亡」洋泉社MOOK。アマゾン手配。槍に鎌が付いたような「戟(げき)」を確認。矛 mao2(ほう)→普通に読んだら矛盾の「ム」か、「ホコ」です。画像を見たら槍か(両刃の)薙刀!。→Wikipedia(矛 ほこ)。「戈 ge2 (か)」と区別するための業界用語(読み)?。読みがわからなくても辞書を引ける(筆談でコミニケーションできる)のは漢字の特徴です。「象形文字」の生き残り?。情報量が多い漢字は便利です。漢字4文字>半角8文字。
最近見つけたのが「春秋戦国時代合戦読本」宝島社2017年。新しいので購入しました。
地名を調べるのに、「ベーシックアトラス 中国地図帳」平凡社2001年。中国書籍専門店で購入。ついでに「秦の始皇帝」宝島社(文庫本)
wikipediaやgoogleマップの使い方に慣れた後は、地図以外ほとんど見なくなりました。スマホにキングダムが全巻入っているので、暇つぶしは漫画です。
図書館で『中華文明の謎』NHK「中華文明の謎」取材班。殷以前の話に興味を惹かれました。
洪水伝説は『ノアの箱舟』など、世界中にありますね。年表に殷以前の項目を追加しました。紀元前20世紀に気候変動があって(栗を栽培していた)日本の三内丸山遺跡が衰退しましたが、同じ時期に滅亡した文化圏が中国にも複数あるようです。考古学の皆さんに感謝。
まず、「文明」と「王朝」をざっくり定義します。(農業を行った形跡があれば「文化」?)陶器、青銅器、漢字などを残せば「文明」。(ある程度以上の規模で)儀礼、身分、支配地域、世襲制を残したら「王朝」?。
『中華文明の謎』、(紀元前〇世紀ではなく)今から〇年前・・・という書き方が多いので、2000年引き算しながら読むのがコツ?でした。
お問い合わせ先: 三里( sanli ) http://star.gmobb.jp/kingdom//
sanli3d@star.gmobb.jp(コピー注意!全角です)
Copyright ©Sanli Nakajima 三里(sanli) 中島章彦
http://star.gmobb.jp/kingdom//