色々なフィラメント
2018年10月にzortraxM200でポリメーカー製フィラメントの造形テストを行いました。
PC-Max(ポリカ)とABSは軟化温度が100℃以上なので車内小物用を作れます。
*3Dプリンターによっては、ノズル温度250℃や1kgフィラメントに対応していません。
*最適温度は幅があり、変動します。2018年11月の私の設定温度を公開します。
*zortrax純正のABS系フィラメントなら考えなくて良いのですが・・・。
PC(ポリカーボネート)
PolyMax PC(旧名称PC-Max) 260℃ 80℃ \6000/750g(2017年までは270℃で使っていました)
プラスチックの天敵?「紫外線」に強い素材です。PolymakerPC-Max
「PC-Max」は、「PolyMax PC」へと商品名を変更しました。(フィラメントの仕様等は変更ありません)
*250℃以上対応のホットエンドが必要です。
(240℃でも造形できましたが強度に問題がありそうです。)
*ABSほど弾力性が無いので、積層面の割れが発生しやすいです。
*zortraxM200で使う場合、Z-ULTRATの設定でも出力できました。
ABS(レゴブロックの材質)
PolyLite ABS 240℃80℃ \4148/1kg
柔軟性+強度と価格のバランスが好いのですが、収縮とニオイが弱点です。
*zortrax純正フィラメントの造形温度は非公開ですが、265℃くらい?
↑写真はサポート(柱状の部分)に乗った部分が収縮(変形)して、サポートから浮きあがってしまった例です。(2018年11月)左はポリメーカーABS、右はZortrax純正Z-ABS。
*毎年冬になると悩まされます。2018年は『冬用フィラメント』としてPLAを手配予定。
3Dプリント造形物は積層面が割れる(はがれる)事があります。ABSは、アクリル用接着剤で接着可能です。試作品はコレで間に合わせ。(接着剤をたっぷり流して、5分押さえていれば初期接着力。)
アクリル用接着剤が見つからない時は、塩ビ(水道管)用接着剤も使います。とろみがある分、乾燥に時間がかかります。(夏場で約6時間?)
「臭う」といっても僅かなので、換気扇を回すか隣の部屋に避難すれば大丈夫です。
PETG
PolyLitePETG NG \4148/1kg
PolyLitePETGも、zortraxM200のエクストルーダーと相性が悪く供給NGでした。
酸、アルカリ、塩に対して高い耐性があるとの事で試しましたが、M200の送り機構との相性が悪い感じです。(エクストルーダーを最新の物に交換すれば改善すると思います)
zortraxM200と、Z-PETGでスカスカの造形を作る事ができました。→YouTube動画
M200plusや、今のロットのM200は改良されていると思います。
強化PLA
PolyMaxPLA 210℃ 40℃ \5537/750g(マスキングテープ使用)
PolyMaxPLAは、ツヤ・強度がある強化PLAです。
*軟化温度62℃なので、車内用小物には?。
*ニオイがするABSに対抗する素材として「強化PLA」が各社から発売されています。強度はOKですが、軟化温度がPLAとほぼ同じ62℃では・・・
PLA
PolyLitePLA 195℃ 30℃ \4148/1kg(マスキングテープ使用)
普通のPLAです。収縮が無くて使いやすく、エコノミー(ABSと同価格)です。
仕上りが綺麗で臭いもない所が魅力です。
今まで使った事が無かったので、今年は『冬限定』で使う予定です。
ナイロン(ポリアミド) (私のzortraxM200では供給NG)
造形温度: 245 - 252 ℃
*トールマン910をzortraxM200でテストした事がありますが、表面が柔らかいせいか、Extruderのあたりで引っ掛かってNGになります。
M200plusは「フレックス系のフィラメント対応」となっているので、ナイロンも使えそうです。
*M200で使うフィラメントは、ABS程度の「表面の硬さ」が必要です。
*2018年夏以降のM200なら大丈夫かも知れません。
HIPS
Z-HIPS
収縮が小さいので、大きな造形に向いています。(収縮が問題になりやすいM300用?)
3Dプリントサービスの各種素材
私は強度があり、高温環境に強い素材が好きなので、ナイロン系統がほとんどです。
DMM(レーザーを使用した粉末積層造形法)。
数千万円するレーザー焼結プリンターを利用できます。「磨き」を指定すると約0.1mmすり減ります。(DMM.make の素材の中では低コスト。)
FDM(溶融プラスチック積み上げ)と違い、積層面の強度があります。椅子も造形できるそうです。また、ナイロンは衣料品用染料で着色可能です。(まだ試していませんが・・・)
着色指定できるのは、100x100x100mm まで。
ナイロン系なので、強度が必要な車内用小物に利用しています。
「熱に弱い樹脂のため高温状態にさらすと、劣化や変形する場合があります。」との事であまり使いませんが、透明感が魅力です。