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移乗とは車いすへ,あるいは車いすからの乗り移りを言います.移乗の基本はなんと言っても安全です.
ここで言う安全には二通りの意味があります.
一つは移乗時の転倒を防ぐことです.移乗時に手が滑って被介助者を転倒させてしまう,あるいは不安定な姿勢になり二人とも転倒してしまう,ということがあります.介助を仕事にしている人の調査結果を見てみますと,転倒には至らなくとも,あわやという状態になったことはかなり多くの人が経験しているようです.まして,家族が介助している場合にはより危険率が高くなります.
二つ目の意味は,長期的に見たときの介助者の安全です.被介助者の体重を支えますので,腰への負担により腰痛が発生しやすくなります.介助者の100%に近い割合で腰痛を経験しているのではないかと予測しています.介助動作はどうしても上体をかがめた姿勢で行うことが多いため,より腰への負担が増えます.
以上述べた二通りの安全を確保した移乗を行うためには,それなりの道具立てと技術が必要になります.機器は介護保険の対象になっています.技術の習得にはある程度の練習が必要です.人力によるリスクの多い方法に比べますと,準備が必要ですし,実際の移乗時には,手間と時間を要します.
次ページ以降でいくつか移乗の方法と機器を紹介します.
移乗に関する筆者の基本的な考え方につきましては,コラム編も参照下さい.
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