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3-8-2 車いす用クッションの効果

 車いす用クッションの効果は,各種のクッションに座り,その時の座圧を計測すれば座圧の大小で比較することができます.
 ただし,計測はかなり困難で,同じクッションを日を変えて測定した場合でも,同じ結果が得られるとは限りません.

 以下は正確ではなく,おおよその傾向を示すものであるとの前提で,いくつかの車いす用クッションの効果について述べます.
 下の図は,(株)ケープが販売しているセロという圧力測定器の圧力検出部を示します.これを使用して座圧の測定を行いました.空気袋の大きさを測っておかなかったのでここではメーカーの発表している幅しか示せませんが,直径約30 mm,厚さ2~3 mm程度の大きさでした.

センサの外形図

 各空気袋に作用する圧力を測定するのですが,一定時間測定したときの,3つの内の最大値が測定値として得られます.
 測定器が1台しかありませんでしたので,右側の座骨の下に入れて測定しました.左右の座骨で均一であった保証はありません.
 また,硬い座面に座ったときに,測定器の限界を超えた圧力が作用したため,薄いクッションを敷き,座圧のピークを測定器の測定範囲に緩和し,その時の座圧をクッションなしとしました.そして,薄いクッションの上に車いす用のクッションを置き測定しました.薄いクッションの影響が入っています.
 このように測定としてはいい加減な点がありますが,クッションの効果の大小の傾向は示していると考えますので,あえて結果を示します.
 クッションを使用しないときの座圧に対して,クッションを使用したときの座圧がその何%に相当するかを示したものが下の図です.Aが最も効果が大きく,Jが最も小さいことを示しています.

効果を示すグラフ

 テストしたクッションの特徴は以下の通りです.

A・B 圧力調節式空気袋によるクッション.
C 座面の形状を人体に合わせ,臀部に圧力の調節できない空気袋を配置してあるクッション.
D 座面の臀部をくりぬき,ゾル状(流動性のある状態)の物質の入った袋を配置してあるクッション.
E クッション材に水を使用したクッション.
F 低反発ウレタン(ゆっくりとへこみ,ゆっくりと戻るスポンジ状物質)を使用したクッション.
G・H 通常の反発力を有するウレタンによるクッション.Gが厚く,Hが薄い.
I 低反発ウレタンを使用したクッション.
J ゲル状(ゼリーのように軟らかいが流動性のない状態)の物質によるクッション.
薄すぎたため効果が最も低かったと思われます.

 空値圧を調節するタイプのクッションが最も効果が大きかったのですが,このタイプは次ページで述べますように,使い方に難しさがあります.
 一般に,プラスチック材料は,長時間負荷が作用して変形していますと,負荷を取り除いても元の形には戻らなくなる性質があります.ウレタンによるスポンジ状のクッションは取り扱いがやさしいのですが,効果の持続に注意する必要があまりす.また,薄いとつぶれて効果がなくなります.


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