2716用ROMライターの製作

AVRとZ80でCP/Mの改良で製作したAKI-80版CP/Mマシンの応用例です。

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UV-EPROMは消去がめんどくさい

フラッシュメモリの登場により、紫外線消去型のPROMは今はほとんど使われていません。しかしZ80などの古いCPUを動かすとなると使うことになります。もう生産されていませんが、ヤフオク等で入手することは可能です。

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AVRとZ80でCP/Mでは、AVRマイコンを使うことでこのROMを不要にすることができました。なので今更なんですが、手持ちに6個ほど2716が。あるとやっぱり書き込んでみたいじゃないですか。

回路設計

ネットを検索してみると、古いCPUでマイコンを製作されている方々(稀少)のブログ等を見ると準備として真っ先にROMライターと消去器を購入されているようです。しかし2716以降のPROMは書込手順はシンプルで、書込み器を作るのはさほど難しくはありません。ただ書込みソフトはPCと通信するプログラムを書く必要があり、少し難しくなります。しかし、CP/Mマシンから直接書き込むのであればソフトは簡単になります。

8ビットCPU時代の古い本のROMライターの製作例のほとんどが8255を使用してポートから書き込んでいます。AVRとZ80でCP/Mの冒頭の写真で紹介している「トランジスタ技術1980年11月号」にはちょっと変わった書き込み方が紹介されています。ポートを使わずROMをメモリ空間上に配置し、書込電圧の印加とWAITを掛ける回路を付加して、普通のRAMと見做して書き込むのです。但しちょっと工夫が必要で、メモリに対しては一発ではWAITが掛からないので連続して2回書き込みます。残念ながらフルRAMのCP/Mマシンでは、64kB以上アクセスできるCPUにしないとこの方法は取れません。

結局ポートを使うことになりますが、AKI-80はPIOが1個載っているだけなので、ピンが足りません。そこでROMのアドレスピンのみPIO(A,B)に割り当て、データピンはそのまま入出力ポート(IOCS)と見做してデータバスに接続することで解決しています。(但し電源を入れたままROMの抜き差しはできなくなります)
回路図
少しの変更で、2732や2764にも対応できそうです。

書込みソフトウェア

ソフトウェアのダウンロード(AKI-80[TMPZ84C015]専用 CP/Mアプリケーション)(542)

CP/MにはDDTという強力なツールがあり、これと連携することで書込みソフトはシンプルなもので済みます。書込みソフトは、消去チェック後メモリの2000番地から27FF番地の内容を書き込むだけのものです。予めDDTで書き込むデータやプログラムをメモリへ配置しておきます。IコマンドとRコマンドを使います。CP/Mコマンド概要メモ参照。

例)CGROM57.HEXというファイルをRAMの2000番地以降に配置する。

ICGROM57.HEX
R2000

DDT実行画面

書込みソフト実行画面

6個とも全部書込み成功しました。

ソース(ROM2716.MAC)のアセンブル、リンク方法を紹介します。MACRO-80を使います。

M80 ROM2716,ROM2716=ROM2716/Z
L80 ROM2716,ROM2716/N/E

実行画面

ビデオターミナル(AVRビデオ端末の製作)があるので、このようにPC無しで全て行うことができます。

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製作は自己責任でお願いします。

関連リンク

汎用HEXファイル変換ツール
http://elm-chan.org/fsw.html
当サイト内
CP/Mコマンド概要メモ
AVRとZ80でCP/M
AVRとZ80でCP/Mの改良
AVRビデオ端末の製作


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