ナビゲーションを読み飛ばす
トップ 福祉機器とは 選び方・使い方 資料 コラム 庭の四季 道路の四季 リンク

3-2 軽い・小さいは誰のためか

 ほとんどの人は,病院や,役所で借りて初めて車いすを経験します.これら貸し出し用の車いすは,だれでもが使えるように,大きめのサイズが選択されています.また,経費削減の目的で安価な機種が選択されています.安価な機種はフレームに重いスチールを使っています.
 初めて使った車いすが大きく重いために,購入を検討するときには,まず軽く,小さな車いすを探そうとします.借りた車いすを介助者が保管場所や,自動車のトランクに収納しようとして苦労したというのが主な理由です.
 しかしながら,車いすを探すときは,軽い,小さいという条件はとりあえず忘れてください.車いすに座る人の身体状況,座席や肘掛けなど車いす各部の寸法と体の適合性,車いすに座る人の快適性,走行時の安定性,介助,あるいは自力による乗り移りのしやすさ,使用環境,使用目的などをまずお考えください.
 もちろん,軽くなければならない,小さくなければならない,という条件を最優先にするときもあります.ただし,小さくするために,あるいは軽くするために何かが犠牲になっています.
 軽量にするために構造部材を細くしますと,強度や耐久性が低下します.凹凸のある場所を移動しますと,フレームがゆがみ乗り心地を低下させます.小さくしますと,安定性が低下します.小さい凹凸でも大きな影響を受けます.健康な人は気付きにくいのですが,一般道路は車いすの安定性に影響する起伏に富んでいます.小型であればあるほどその影響を大きく受けます.
 影響を主に受けるのは車いすに座っている人で,車いすを押している人ではありません.

 蛇足ながら付け加えますと, 
 軽量で,小型の車いすは車輪も小型化されています.車輪が小さいと,押すためにはより大きい力が必要です.また,方向を変える舵取りにも大きな力が必要です.このように,車いすの選択に当たっては,介助者の身体状況も考慮する必要があります.


<<前のページへ 手動車いす 次のページへ>>

「選び方・使い方」編の目次へ / トップページへ