ナビゲーションを読み飛ばす
トップ 福祉機器とは 選び方・使い方 資料 コラム 庭の四季 道路の四季 リンク

2-2-8 歩行補助車が向かない人

 歩行補助車は万能ではありませんので,歩行の障害となることを全て解決することはできません.特に次のような人は注意して機種を選択してください.

(1)片手しか使えない人

 歩行補助車は両手操作が基本です.そのため片麻痺の人などで片手しか使えない人にお勧めできる歩行補助車は限定されます.また,使用できたとしても不便な点があります.シルバーカーは押し手が体の前にありますので,その中央をつかむことになります.歩行車は押し手が左右に分かれていますので片手操作は困難です.
 もちろん麻痺の程度が軽いとか,自由になる手の力が強く,両手操作で行う方向変換,あるいは悪路での進行方向の維持,段差の乗り越えなどに不自由がなければ使用が可能です.
 シルバーカーの中には片手操作を想定して,通常は両手で行うブレーキ操作を,片手で行えるようにした機種もあります.とはいえ,操作が難しくなりますのでよく試してから選択することをお勧めします.

(2)後傾する人

 歩行時に後傾する人も一般的な歩行補助車の適用外となります.このような人向けに開発された特殊な機種もありますが,実際に試したことはありませんので,どの程度の後傾にまで対応できるかは不明です.事前に十分試してから,特に坂の上り下りのときにどうなるかをよく確認してから決めることをお勧めします.

(3)手指に不自由がある人

 押し手をつかめるかどうか,ブレーキ操作ができるかどうかがまず問題となります.
 押し手がつかめない場合は,肘を載せる機種を選択する方法があります.肘で歩行補助車の動きをコントロールすることになりますが,リウマチなどで,肘で支えると関節が痛む場合には歩行補助車の適用は困難です.
 ブレーキの操作ができないときは,坂の下りが難しくなります.下りでは,歩行補助車が先に行こうとしますが,これを肘で押さえながら歩くことになります.押さえきれないと危険で使えません.平坦な環境のみで使用することをお勧めします.歩く機会が減ることはますます歩行能力の低下を招きますので,少しでも自力で移動する機会を作ってほしいものです.

(4)座面に静かに座れない人

 座るときには,徐々に腰を下ろしていきますが,この動作を行えない人は,途中から体が落下することになります.落下する距離が大きくなるとそれだけ勢いがつきますので,歩行補助車の強度と,駐車ブレーキの確実性が問題となります.
 標準型のシルバーカーは座面が低いことと,車体の強度の面から選択しない方が無難でしょう.
 歩行車は比較的座面が高いことと,強度的に強く作られていますので,使える可能性は高くなりますが,無条件ではありません.
 駐車ブレーキが確実でも,路面とのスリップが発生しますので,どしんとしか座れない人には歩行補助車はあまりお勧めできません.このような人の場合,筋力アップのトレーニングをお勧めします.足腰の筋力を上げて,座面にそっと座れるようになってください.

 以上のような障害がある場合には,医師など医療関係者の判断に従って機種の選定を行うことをお勧めします.


<<前のページへ 歩行補助車 次のページへ>>

「選び方・使い方」編の目次へ / トップページへ