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5-3 走行時の注意

 道路を走行するときに,注意すべき事項を以下に述べます.道路上では何が起こるかわからないとの前提で,十分に注意して走行してください.

1)流れに乗ること

 最高速度の時速6 kmですと,たいていの歩行者よりも速く移動できますが,人の流れに合わせて移動してください.速すぎても,遅すぎても人の流れを乱します.

2)歩行者を追い越すとき

 歩行者が電動三・四輪車の走行音に気付かないことがあります.歩行者が不意に進路を変えることもありますので,歩行者を追い越すときは,できるだけスペースを空けて追い越したほうが安全です.
 スペースがない場合は,警報を鳴らし注意を促します.脇を通るときに一声掛けるとよいと思います.

3)歩行者と進路が交差するとき

 歩行者と進路が交差するときは,歩行者に譲りましょう.離れていて余裕がある場合には,速度を上げて先に通過してもかまいません.ただし,安全をよく確認してください.

4)周囲の安全確認をすること

 ややもすると進行方向のみに注意が集中しがちですが,前後,左右まんべんなく注意を払ってください.

5)信号のタイミングを計ること

 交差点を横断するときは,交差点にさしかかる前から,信号の変わるタイミングを計ります.横断途中で信号が変わることが予想されるときは急がずに次まで待ちましょう.歩行者用信号が青になっている時間は比較的短く設定されています.余裕を持って道路を横断してください.

6)信号のない場所での横断は避ける

 信号のない場所で道路を横断することはできるだけ避けてください.横断中の事故はよくあります.
 横断する場合は,車の流れに注意してください.物陰から飛び出すような横断のしかたは絶対に避けるべきです.見晴らしがよく,自動車の運転者からよく見える場所で横断してください.

7)「急」の付くことは避ける

 「急発進」,「急ブレーキ」,「急ハンドル」などは,危険を回避する場合を除いてできるだけしないようにしてください.
 危険回避の頻度が高いことは,運転方法が悪いことを意味しています.周辺への注意,気配りが不足していたりしますので,運転方法を見直してください.

 なお,小型の電動三・四輪車では,急ハンドルを切るとカーブの内側の車輪が浮きます.このようなときにあわてますと転倒しますので,非常時を想定してバランスを取る練習をしておくとよいでしょう.

8)斜めに車道へ降りない

 歩道と車道の間には段差があります.斜めに車道に入りますと転倒のおそれがあります(4-5参照).車道には直角に入るようにします.ただし,車道に大きくはみ出すことになりますので,反対車線の自動車の流れも十分に確認する必要があります.
 歩道の走行ができず,やむを得ず車道に出るときは,車の流れが切れていることをよく確認してから出てください.

9)交差点での止まり方

 車道と歩道の区別のない交差点で,白い停止線が引いてある場合にはその手前に止まります.白線が引いていない場合には,下の図のように,交差点の角を結ぶ線が停止線の位置となります.
 左右の見通しの悪い交差点では,図に示しましたように右側に広く死角が生じます.安全確認のためといえども,この線からはみ出して止まることは危険です.
 一度停止線で停止し,左右,特に右側の安全を確認しながら少しずつ前進しましょう.

交差点の死角を示す図


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