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9-1 座面の昇降方式

 立ち上がり補助いすを選ぶときのポイントは二つあります.一つはここで述べます座面の昇降方式,もう一つは次のページで述べます座面の厚さです.なぜ選ぶポイントになるのかを理解した上でお選び下さい.なお,昇降方式につきましては,昇降便座につきましても同様のことが言えます.

 座面が昇降し,立ち上がりを補助する立ち上がり補助いすには,下の写真に示しますように,座面の昇降方式が2種類あります.

  

 一般論を言いますと,右側の写真のように,座面が上昇するに従い前側が下がる形式の方が立ち上がりはしやすくなります.座面の前側が低くなることで,座ったときの姿勢から,股関節,膝関節が多少伸び,立ち上がりの中間姿勢になります.自力で立った姿勢までの移行がしやすくなります.
 表現を変えますと,着座姿勢から,立ち上がりの中間姿勢まで,機械からの力で強制的に変化させられます.この外部からの力で姿勢が変化してもバランスを崩さない場合は,この方式を選んだほうが機能を有効に利用できます.
 座面が水平のまま上昇するタイプでは,外力による姿勢変化がありませんので,安定性はあります.しかしながら,着座した姿勢から立ち上がりへの姿勢変化を自分で行わなければなりません.立ち上がりの補助としましては,座面が低いいすから立ち上がるよりは楽という程度で,補助する効果はあまり高くありません.姿勢の変化を強制的に行われると安定性を崩しやすいなどの身体的制約がある場合には,こちらを選択します.
 なお,単に筋力が低下しているだけであれば,どちらを選択しましても問題はありません.


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