トップ | 福祉機器とは | 選び方・使い方 | 資料 | コラム | 庭の四季 | 道路の四季 | リンク |
左の図は標準的なシルバーカーです.
いすを後ろから押していく形状をしています.座面の下が収納部になっており,途中で休みながら買い物に行くという使い方を想定しています.外で使用することを想定していますが,屋内で使用して悪いことはなく,実際に使用している人もいます.
体の正面で押し手をつかみますので,前後方向の安定性は向上しますが,左右方向の安定性はあまり向上しません.歩行能力が低下した場合,左右方向の安定性を確保するとより効果的です.
左の形を標準として,小型の機種,肘掛けのない機種,肘を乗せ寄りかかりながら歩く機種など,バリエーションが多くあります.小型のシルバーカーは,次の2-3に「小型の歩行補助車」という章を起こしましたので,そちらを参照してください.
押し手を真っ直ぐにしたときは普通のシルバーカーですが,前へ曲げると肘を乗せて歩くことができます.
左の図は,押し手が真っ直ぐな状態と,前へいっぱいに曲げた状態を示します.途中で1,2カ所固定することができます.
図は横から撮影していますので,押し手の形状がわかりませんが,アーチ状をしています.肘を乗せられますが,肘受けとして作られているわけではありませんので,安定性は多少落ちます.
左のシルバーカーは最初から肘を乗せて歩くように作られています.押し手のパイプはコの字形ですが,幅のある板を渡し,上から見ると四角形をしています.この板に肘を乗せ安定性を確保しています.
標準型のシルバーカーの押し手に肘を乗せて歩いている人がいますが,これは非常に危険です.
押し手に真上から作用する力は,製品安全協会の基準では10kgまでです.一定以上の力が押し手に真上から力が作用しますと,前輪が浮き,最悪の場合シルバーカーが後転することがあります.
押し手をつかんで歩くことができない人は,標準型のシルバーカーではなく,肘を乗せてもよいように作られている機種をお使い下さい.
<<前のページへ戻る | 歩行補助車 | 次のページへ進む>> |