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電動車いすには,早くから屋内専用という概念がありました.筆者が見たことのある輸入品の2,3の屋内用電動車いすの特徴は下の写真に示しますように,事務用いすに似た座面を有し,座面が昇降する機能を有していました.
通常の車いすでは膝をやや伸ばした姿勢で座りますが,この車いすは直角に近い角度で座ります.つま先が前へ出ないことと,ベースが小さいことで屋内の狭い場所で移動できるようにしています.
座面が乗降するのは手の届く空間を広くするためです.座面を高くした状態で移動することは危険です.座面を高くしたときは走行できないような制御をしている機種もありますが,写真の機種がこのような機能を有しているかは確認しておりません.
左の屋内用車いすは,国産です.我国の住宅事情は一般的に狭いことがあります.そのためベースを小さく作り,座ったときに,膝は直角より小さい角度に折り曲げて座り,回転半径を小さくしています.とにかく小さい電動車いすを実現するとして開発したと思われます.究極の寸法といえます.
左の機種は座面の昇降機能は有していません.また,移乗への配慮もありません.フットレストやアームレストをどかしたり,はずしたりできませんので,着座には難しさがあります.また,膝を大きく曲げて座りますので,下肢の状況によりましてはこの姿勢を維持できないこともあります.選ぶときにはこのことに留意してください.
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