とらぶる記 

MIDASを手放してから6年、あのころを懐かしく思えるエピソードはいっぱい有ります。
それらのどれを紹介すればよいか迷いましたが、やはりトラブルについてが適任だと思います。
当時の記憶が定かでなく、金額も当てになりませんので参考程度に見てください。

納車してから手放すまでの7年間、大きなトラブルは余りありませんでした。
しかし致命的なものが一件、それは納車がすんで1ヶ月まもなくのことでした。

信じられぬ悪夢-1988
それはいつものように残業して帰宅の途中のことでした。G.Sから出てきた車に追突され(真横です)Bodyに直径30cmほどの大きな穴をあけられるという事故にあってしまいました。
この当時のことはもう触れたくないほどいやな事故でした。
結局示談になるまで約1年ちょっと、修理に半年ほどの時間がかかりました。(弁護士を雇い交渉)
修理はBodyシェルをそっくり取り替えるという大作業となり、ツインカムの社長や整備の方たちには当時は大変お世話になりました。
このとき一番時間がかかったのはBodyシェルの注文です。示談交渉が済んだ時点で本国に注文を出したのですが、Bodyシェルが出来上がりまもなく発送と言うときにまたもや問題がおきたのです。
当時1990年の4月ごろ(よく覚えていないのではっきりとは言えませんが)火災によりMIDAS社の工場が消失、数台の作りかけのBodyシェルやシャーシも焼失したのだそうです。
私の注文したBodyシェルもその中のひとつでした...
MIDAS社はその後注文品をすぐに作り上げ納品に至ったわけですが、この後経営がうまくいかず倒産に追い込まれていったようです。
結局Bodyシェルが届くのに8ヶ月近くかかりました。
それからツインカムによる昼夜を問わずの修理作業が始まり、約2ヶ月近くかかりようやく完成にこぎつけたわけです。
社長曰く「Bodyシェルに穴を開け、配線や各部品を取り付けるのに一番苦労したよ」とのことでした。
いわば、1:1のプラモデルを作るのと同じことですから当時の作業がどれだけ大変だったか想像できます。
こんな訳で私のMIDASは日本初のキットカーとして生まれ変わったのです。(国産初のMIDASと言う事ですね!)
初めての車検まで3年間の間、実際に乗っていたのはほんの数ヶ月でした。「え〜もう車検かよ!」と言うほどあっという間でした。車検関連は後ほど記載します。
それ以外でのトラブルとしては以下のとおりです。
駐車中に白煙?
いつものように暖気のため駐車場に止めていたMIDASから白煙が...
急いでエンジンを切り、ボンネットを開けるとラジエーターキャップやリザーブタンクから水蒸気が立ち上ってました。
なぜこんなことに?
大至急ツインカムへ電話、社長に事情を説明「電動ファンは回ってますか?」と言われ調べると、確かに電動ファンが回らない。
「電動ファンが壊れてるかもしれないねえ、よくあるんだわ〜」、確かに輸入品の質の悪さは仕事上でもよく知っている。
試しにテスターでCHECKしようとコネクタを外しにかかったら、なんとコードが1本外れてしまった。
よく見るとコードの断片は腐食して内部の銅線がぼろぼろになっていました。
電動ファンの導通はあったので直に接続してみると「ブォ〜ン」と言う音とともに勢いよく回りだしました。
コネクタの内部はコードと同じで腐食でぼろぼろ。
すぐさまチャリンコで近くのダイクマへパーツを買いに出かけました。
この手のコネクタは国産輸入問わず大体同じようなものを使用してます。
部品代は200円ちょっとでした。(電動ファンだったら2万円近くかかるところ)
やはり海を渡ると電装部品はモロクなるのでしょうか?それとも1年以上放ったらかしにされてたから?

「兄ちゃんブレーキランプ切れてるよ!」
交差点で赤信号で停止すると、後ろのトラックのオジサンに「兄ちゃんブレーキランプ切れてるよ!」と言われ慌ててファミレスの駐車場へ。
このところ、立て続けにテールのランプが切れる。そんなに乗ってないのに...輸入品はやはり粗悪品か?

足元で火花!?
たまに足元で明るく光ることがあり、不思議に思い覗いて見るとブレーキぺダルあたりから火花が!
調べてみたら、ブレーキランプ・スイッチの接触不良により火花を飛ばしている事がわかり、ツインカムへ連絡して予備のスイッチをもらう。
スイッチを分解してみたら、なんと言うお粗末な構造。「こんなんで良いのオ〜」イギリス車のすべてがこんなものを使ってるとは思えませんが(少なくてもMiniメトロは使ってるはず...)。
部品代、そういえば払ってない!(ゴメンナサイ社長!!)
鍵が開かない!
最近運転席のドアが開きづらくなったな?と思ってる矢先にひねってもひねっても開かなくなった。
ドアの内張りをはがし見てみると、これもまたお粗末なリンケージを使ったもの。
無理なリンケージの張り具合でカム部分を止めているネジが変形、リンケージ棒を整形してネジも交換。
部品代、予備のネジで使用で数十円くらい?
Front Underカバー外れる
洗車中に発見!前後で2箇所ネジが外れていた。
代わりのネジを差し込もうとするが、「ズボズボッ」とまるで止まる気配が無い。
ネジ穴を覗き込むと、ネジ溝と言うものが存在しない!「なんだこれ!」
これは通常のネジ・ナットでは無く、「ファスナー」と呼ばれる部品でナットに当たる部分が薄い金属板のようなもので構成されていました。
この部分が腐食してボロボロに...この部品は手に入らなかったので、裏の部分にナットを接着し止めることにしました。
Rear Underカバーも同じような所がありそこも処置。
部品代、ネジ・ナット数個分。
MIDAS暴走族になる?
ある日突然に排気音が大きくなった。それも後ろからでなく前から?
ボンネットを開けるとEXマニあたりからのようであった。
これでは群馬までもたないだろうと判断、所沢にある有名なMiniショップ「ガレージミニ」へ駆け込み修理。
なんと、EXマニを止めているナットが緩んで外れていました。
よかった〜大きな故障でなくて〜!
部品代、数百円(覚えてない!)
リアハッチゲートが閉まらない!
MIDASのリアハッチゲートは爪のようなものでL字の金具に引っ掛ける構造になってます。
この金具は薄い鉄板を加工したようなもので、Bodyにネジ止めされてるだけのもの。
よく振動や、ちょっとした段差を走り抜けるとたまに外れるほどヤワにできてました。
ネジ穴もバカになっていて金具自体も動いてしまいどうにも体裁が悪いので金具を自作することに。
たまたま、アルミのL型アングルが余っていたのでそれを流用。
止めネジはタッピングスクリューをM3のネジとナットに変えて締め付けることにした。
ドアが閉まらない!
どうも運転席側のドアが立て付けが悪いのか閉まり具合が悪い、なんて思っているうちにとうとう3cmほど下がってしまった。
ドアヒンジを見てみると、ナットが緩んでいた。
ドアヒンジのボルトが通る穴がやけに大きく開いており、締め付けてもすぐに下がってしまう。
おまけに、ドアとBodyシェルとの出来がよくないせいか?若干ゆがんでいるようで、何度か開け閉めしてるうちにずれてきてしまうようである。
これが手作りの車有縁のものである。
とかくイギリス人はプライドは高いくせにいい加減なところがあるようで(すべてのイギリス人がそうだとは言いませんが)。
部品代、なし...
ずいぶん白くなってきたなあ?
洗車中に気づいたのだが、あちこちで白く変色している部分が目立つようになってきた。
最初は傷か汚れ程度に思っていたのだが実はそうでなかった。
どうも表面のゲルコートが成分が粗悪なのか?剥離剤の影響なのか(金型に塗られている)紫外線により白濁してしまったようである。
納車時点のBodyシェルは本当に良い出来だったのだが、このBodyシェルはかなりいい加減に作られたものらしい。(当時は慌てて作ったようであるから)
「これはもう全塗装するしかないね」と言われて仕方なく決心。
大修理後1年数ヶ月のことである。
「どうせなら好きな色に」と当時デビューしたMAZDAアンフィニセブンに使用されていた「インディゴブルーマイカ」と言う色がとても気に入っていたのでこの色に決定。
「エンジンルームは塗れないよ」と言われたが、同系統の色だから目立たないだろうと思い(実際目立たなかった)塗装を依頼する。
1週間ほどで出来上がったその色は、またMIDASに惚れ込んでしまったほどの出来上がりでした。
塗装代、30万ちょっと?
スピードメーターが動かない?
これは2度程ありました。原因はスピ−ドメーターのケーブル断線。
私のMIDASは機械式のスピードメーターが使われてました、ケーブルもワイヤ式です。そのせいでよく切れるのだそうです。
それ以外に、振動でコネクタが外れることもあるのだそうです。
タコメータも同じようなケーブルを使用してました(こちらは切れたことが無いのですが)。タコメーターは電気式のようでした。
余談ですが、機械式のスピードメーターって停車していても「0」にならないんですねえ...張りがスーと動かず「ピン!ピン!」と跳ね上がるように動きます。
CAR GURAFIC TVのオープニングでブガッティのタコメーターが似たような動きしてます。
あれはsmiths社の機械式ですよね、私も憧れてたのですが値段が高くて手が出ませんでした...。
部品代、1万円位?(確かな値段を覚えてません)
MIDASも目が充血?
最近深夜残業が多いせいか?目が充血してきた。
MIDASのHead Lightの反射板がくすんで見えるようになった。取り外してみると、やはり反射膜が薄くなっているようで、もう交換するしかないようでした。
CIBIE製の同じ型番は既に生産終了で在庫も無いと言われ、それに近いものを進められましたがポジション球が付属しているタイプしかないのでPIAA製のものに変更しました。
部品代、1個/8000円
高速で息つき
ツインカムから帰宅する際に、いつもの様に関越自動車道を1?0km/hで走行中レーンチェンジしようとアクセルを深く踏み込むと、「ボフッ!ボン!」と妙な音と共に急減速。
アクセルを戻すと今度は「バーン!」とアフターバーンと共に真っ黒い煙!
何事なのかと思いスピードを緩めながら、S.Aへ避難。
すぐさまツインカムへ連絡を取り、その場でUターン。
社長に事情を説明すると、「ひょっとしてFUELポンプかパイプがイカレタかな?」早速点検!
結果は、どうやらFUEL PIPEのすぐ横にエキゾースト・パイプが通っていて、その熱でFUELパイプの中でパーコレーション現象を起こしていたものと分かりました。
とりあえず、FUELパイプを断熱材で覆うことでこの現象は収まりました。
部品代なし

これら以外にもまだあったような気がするのですが?覚えていないほどの小さなトラブルでしょう...