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歩行器には体を支える方式により2種類があります.一つはフレームを手でつかみ安定性を保つ形式のもの,もう一つは肘で体を支え,車輪で移動する形式のものです.いずれも歩行訓練,あるいは屋内の平坦路での移動に使用します.
上から見たときコの字形をしています.コの字の開いている辺に立ちますが,体が中に入らない位置に立ちます.両手でフレームをつかみ体を支えます.脚の先端には車輪が付いていませんので,自分で持ち上げて前方に置き,安定させた後,左右1歩ずつ前へ進みます.
脚4本が安定しないと使用できませんので,床が平坦な屋内の使用に限られます.
フレームはアルミ合金で軽くできていますが,これを持ち上げられないと使えません.
見た目は標準型の歩行器と同じですが,コの字形の角が固定ではなく,回転できる構造になっています.そのため,4脚同時に持ち上げる必要がありませんので,腕力が低下していても使用できます.
左下の図は,右側の脚を持ち上げ前方へ移動し,足を進めた後,左側の2脚を持ち上げ前へ進めることを示しています.
固定型の歩行器の脚にオプションの車輪を付けたものです.左の図は右側が前方です.メーカーは屋内外兼用とカタログで述べていますが,車輪径はそう大きくありませんので基本は屋内使用です.
なお,この歩行器は車輪を転がしながら歩くものではありません.歩行器を持ち上げる変わりに車輪で転がします.腕力が低下し,交互式が使用できない場合に使用します.
JIS規格では,車輪の付いている歩行補助機器を歩行車と分類しており,左の機種も歩行車としています.このホームページでは歩行器に車輪を追加したものという意味で,車輪付き歩行器と呼び,歩行器に分類しています.歩行車は屋外使用を目的とした歩行補助機器を呼びます.
上から見たとき馬蹄形をしています.体を完全に歩行器の中に入れ,肘で体重を支えます.歩行器を持ち上げることはできませんので,移動は車輪になります.車輪は直径が小さいため,屋外での使用には不向きです.
左の機種は折りたたみができます.そのために複雑なフレーム構造となっていますが,肘の高さのフレームと,足元のフレームを支柱で接続しただけの簡単な構造の機種もあります.
また,基本型の他に,サドルを吊って体重の一部をサドルで受け,足の負担を軽減して歩く機種や,車輪を大きくして屋外での使用ができるようにした機種もあります.
JIS規格では歩行車,製品安全協会 (SGマークを発行している協会)では,歩行車B型と分類しています.
左の図は,パーキンソン病者用歩行器です.前輪は付いていますが,後ろは楕円で囲った部分で床をこすっています.この部分にはフエルト様の厚手の布が貼り付けてあり,ブレーキの作用をしています.
接地点で作る面積が広く,高い安定性を確保していますので,歩行バランスの低下している人に向いています.
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