猛暑の西日本を縦断! 2007年夏の18きっぷ旅
2007年8月18日 (3日目)
アッという間に夜が明けてしまいました。
広くて涼しくて居心地のよい部屋でしたが、三次駅の朝の始発が636。駅から歩いてきた時も30分近くかかっていたので、6時には宿を出ないと間に合いません。
部屋を出てチェックアウトしようとすると、カウンターに人が居ない…
まわりを見渡すと、まだ寝起きといった感じの管理人が。
三次長寿村の看板。この角を曲がると宿があります。日帰り入浴もOK。
チェックアウトを済ませて表に出ると、空気がンマイ!
さすが三次というか、自然が多い場所は朝の空気が違いますね。
ゆうべは暑かったけど、朝はずいぶん涼しいです。
ここから歩いて駅に向かいます。いよいよ一人旅の本領発揮。
家族旅行ならすぐタクシーか何かでひとっ飛びでしょ!
せっかく三次に来て、宿に泊まって帰るだけなんて、そんなもったいないこと私はしません。
ゆうべは国道183号から国道54号へ抜ける道を通って宿へ行ったので、帰りは橋を2つ渡って市役所の方へ抜ける道を通って駅まで行きます。
まずは土手沿いへ。
途中、すれ違った女の人におはようございますと挨拶されました。
ちょっとビックリしましたが、私もおはようございますと挨拶。ウチの地元じゃあり得ない経験。
ここはいいところですね。
祝橋付近。
山にガスがかかってなかなか幻想的な風景です。
このまま雲ったままでいてくれていれば一日涼しく過ごせていいんだけどな。
しかし天気予報では今日も暑くなるそうです。
まだ時間が早いからか、通る車は僅か。近くを散歩している人は全員犬を連れています。
最近犬を飼っている人がやたらと多くないですか?
橋を渡って土手の付近に面白いマナーイラストの看板。
最近土砂崩れか何かから復旧したばかりのJR三江線です。高架化工事のようですね
近年稀な超ローカル線ですが、コンクリート高架に付け替えするほどの工事を施すということは、とうぶん廃線ってことは無でしょう。
途中、ラジオ体操で駐車場に集まっている子供たちを見掛けましたが、人数が5人程度と少なかったです。
私が子供の頃は20人くらいは毎日いましたけどね。これも時代でしょうか。
三次駅に到着。時刻はもうすぐ6時半。ほぼ読み通りでちょうどいい時間に着きました。
夜のときほど汗を掻くこともなく、朝のいいウォーミングアップになりました。爽やかです。
それにしても、時間が早いにしては寂しい駅前ですね。
こんなりっぱなターミナルがありながら、タクシーが一台もない。
駅には列車の発車時間が近いだけあって、数人のお客さんが見受けられました。
駅のホームには芸備線の広島行きが停車しているのが見えます。
旅情を掻き立てられますね。
今回はこれで三次を離れますが、宿泊だけでなく、いつか観光でもう一度訪れたいです。
何でも、三次は「朝霧の巫女」というテレビアニメの舞台になっているそうだ。
おそらく、その手の聖地巡礼者も多く訪問していることでしょう。
私が乗るのはカッコイイ黄色の列車ではなく、チョコンと申し訳程度に停まっている正面の1両の列車です。
向こうの黄色い車両はキハ47。うっかりあれに乗ったら広島まで戻っちゃいます。
私がこれから向かうのが備後落合方面。ますます田舎へと向かうことになります。
乗るのも小型のキハ120ワンマンカー。乗っていた乗客は私を含めて僅か3人です。
途中、何人か学生の乗り降りもありましたが、備後西城を過ぎれば中はガラガラ。誰も居ません。
座席はセミクロスシートでトイレもあるので、空いてさえいれば快適ではあります。
でもやっぱり国鉄を知る者としては、ローカル線の旅はキハ58で行きたいなと。
急行「みよし」が無くなったというのはやっぱ痛い…
ここは、ついこの前まで工事中だった土砂崩れ現場です。
3月の旅行の時はバス代行区間だったところを今回は列車で移動しています。
あの時はまだ工事中でした。
すっかりコンクリでガチガチに固められましたね。もうちょっと自然にやさしい工事って出来ないものでしょうか。
比婆山を過ぎると鬱蒼とした森の中を列車が走ります。
民家も殆ど見当たりません。
気分はまるで森林鉄道、ワクワクします。
やがて左側から木次線の線路が出現し、前方が開けてくると、備後落合駅です。
線路が分岐するターミナルですが、周囲は山、山、山で、街の要塞的なイメージは感じられませんね。
備後落合駅に到着しました。降りたのは私一人だけです。
駅のアナウンスも無く、聞こえるのは列車のエンジン音と蝉の鳴き声だけ。
せっかく遠くまで来たのに何だか物足りない…
これでもかつては陰陽連絡の中心的な駅で、急行列車がホームに着くと駅弁を買い求めるお客さんなどで活気に溢れていたんだそうだ。
しかしこの有様を見ると、にわかに信じ難いです。
待合室の建物の方に視線を移すと、赤錆びて草の生い茂った線路も…
のりかえ列車も無ければ人影もない。乗り継ぎ駅にしては実に寂しい佇まいです。
橋や地下道などもなく、ホームと改札の間は線路を横断する。
駅の雰囲気は素晴らしいものの、その悲壮感はあまりにも強過ぎる。
改札口。かつては窓口業務も行っていたのがわかります。
まあ、当時は急行列車もありましたし、のりかえターミナルとして当然かもしれませんが、今は昔といった感じ。
あまり建物に痛みがないところを見ると、最近までは稼動していたのでしょうか?
最近設置されたと思われる真新しいくずかごは、ゴミがはち切れんばかりに溢れています。
おそらく「奥出雲おろち号」需要ってところでしょうね。
駅ノート発見! さっそく一筆書き込みました。
そういえば、待合室の壁が不自然に新しいです。
ここには明らかに窓口か、あるいは売店か何かがあって、それを板で塞いだような形跡に見えます。
平成2年頃までは備後落合駅でうどんをうっていたという話もありますし、もしかしたらその名残りなのかもしれない。
左の建物が備後落合駅駅舎と駐車スペース、右は民家と、営業しているのかしてないのか判らない理容店が一軒。
突き当たりは川に下りる階段。
後ろには車の無いタクシーのりばがあるだけでした。
周囲は山ですが、国道がそばを通ってて交通量は多いです。
何かめぼしいものが無いかどうか、駅から1分ほど歩いて国道に出てきました。
殆どバスがやって来ないバス停と、営業していない商店がある以外は、民家が点々…
うーーーーーーーーーん、見事なまでに玉砕です。
ホントに昔、ここで駅弁や駅そばの営業があったのか、信じられない有様だ。
食糧調達といっても自販機の缶ジュースくらいしか出来ないな。
歩いて10分ほどのところに「ドライブインおちあい」という店があるようでしたが、いよいよ暑くなってきて5分往復でギブアップ…
やがて2、3人のお客さんが現れ、三次方面の列車に乗って行ってしまった。
911分、木次線から列車が到着。これが折り返しの930発の宍道行きとなります。
降りてくるのは、駅と車窓目当ての客ばかり。
降りて写真撮ったら同じ列車で引き返すという、ダイヤの薄い路線ではお馴染みのパターンです。
恐らく生活で使ってるのは学生くらいなのでは。
生活で使えるほど本数がないから仕方ないですね。
列車は定刻に発車。
油木、三井野原と停まっていきます。
おろちループを過ぎると下り坂が続き、木次線名物、出雲坂根のスイッチバックに入ります。
線路はここでおしまい。列車はバックして駅に入線する。
昔は沢山あったけど、今では珍しくなったスイッチバックの駅。
ここは次の列車で立ち寄る予定なのでスルーします。
出雲横田に列車が着くと、長い長い停車。
車掌さんに出発時間は何十分後か確認し、荷物を列車の中に置いて駅前を散歩することにします。
これもローカル線の楽しみです。
リュックの中には取るもんなんて無いから気にしない…
列車の中で本を読んで暇を潰すなんてここではタブーです。
駅のホームにはこんなものも。
地元のデザイン学校のボランティアが製作したものなんだそうだ。
沿線のPRに地元住民が加わるなんて素晴らしいことです。
横田は奇稲田姫(くしいなだひめ)にゆかりのある地らしいですね。
さすが、これはなかなか美しく描かれています。
よく見掛ける銅像とかでは、姫と呼ぶには程遠いくらいオバサンっぽいもの、というのが頭にあるので、若く描かれていると何だか嬉しくなっちゃいます。
出雲横田駅駅舎です。何かもう、凄いの一言。
まるで由緒あるお寺を見学しているような感覚です。
嬉しい反面、ここまでやるかいっ、みたいな駅舎ですね。
何気に隅っこに腕木式信号機があったりして…。
もし木次線が廃止されたら、確実に保存運動が起こるであろう駅舎の一つではなかろうか。
駅前は整備されちゃってますが、ちょっとした小京都的な佇まいに統一されています。
これはこれでいいですね。
しかし、いくら自然環境に恵まれた土地とは言っても、こういう場所の特徴というか、建物が低いので日当たりが良いため、アスファルトの照り返しで暑いのなんの。
願わくばもっと緑を道路脇に植えませんか?
土地柄か、そば屋の看板が目を惹きます。
出雲と言えば出雲そばですからね。ちょっと入ってみたいがのぅ…
「おかしの店」というフレーズに心を揺さぶられ、ふらふら〜っと入店。
そろばん最中という看板が目についたため、店に入ってそれをちょっくら買ってみることにした。
ふーーん、横田ってそろばんも有名なのかな?
とりあえずお試しということで、2個入りを2袋ばかり所望。
袋には「横田銘菓 そろばん最中」と書かれています。
開封するとそろばんの玉みたいな形の最中の中につぶ餡がギッシリ。
餡は甘めの仕上がり。味は私好みでした。これならもっと買ってもよかったな。
甘い最中がお好きであればオススメします。
買い物もしたし、駅の回りを散策しようにも暑くてたまんないので、避難するように列車の中へ撤退。
駅の待合室には、おみやげなどをギッシリ積んだワゴンを準備している人がいました。
いつもここで商売しているのだろうか。
中でも「姫とうふ700円」というのが妙に気になってしまったのですが、準備中だったので買わずに列車の中へそのまま移動。
列車の中で暇だったので時刻表を眺めていると、もうすぐ「奥出雲おろち号」が出雲横田に来ることがわかった。
列車を降りて待っていると…
おーーー来た来たっ!
よく見ると、さっきのワゴンを列車の中に積んでいるのが見える。
そうか、あのワゴンは駅の構内ではなく、車内販売用のワゴンだったのか。
「奥出雲おろち号」なら明日乗車するから、そのとき忘れずに姫とうふを購入しよう。
「奥出雲おろち号」が行ってしまうと、まもなく列車の発車時間。
次の亀嵩で列車を降りる予定です。
亀嵩1112着。
備後落合を930に出て、僅か6駅を1時間40分もかけて到着。
べつに観光列車に乗ってる訳でもないのに、何てスローライフな列車なんだろう。一般人ならブチ切れそうだ。
亀嵩は片側一線の棒線駅でした。駅舎は結構歴史がありそうな佇まいです。
どうですか? この感じ。
木の駅名標に古いモルタルっぽい壁。板壁もありますし、柱は丸っ太だ。
お店の部分だけはアルミサッシ化されているところが見受けられますが、それ以外はほぼ昔の面影のままってところですね。
蛍光灯はたぶん付け替えたでしょうね。昔ならばおそらく裸電球だったでしょうから。
今日ここで降りたのは他でもありません。噂の亀嵩そばを頂く為です。
オリジナルのソフトクリームなんかも置いてあるようです。食後のデザートに良さそうだね。
お店をチラッと覗くと、結構空いてる感じ…。
いつもこうなのかな?
さっそく店にお邪魔して山かけそばを注文。やっぱり駅の立ち食い系よりお値段は高めでした。
駅長が始めたそば屋だと聞いていたが、店の従業員はみんな若い人。
創業者は退いて代が変わったのかな? いらっしゃいませーと、愛想はまあまあ…
で、出てきたそばがこれです。さすがボリュームはお値段相応かな。
うーーーん、これが出雲流という訳ですか。
汁はややドロッとした感じで、ダシがすごく薄く、好みによって付属のダシを足していって濃さを好みで調節する感じです。
そばはおいしかったが、正直ダシの味は関東風のダシに慣れちゃった私にはちと合わないなあ…といったところ。
しかし、一般的な関西風の駅そばとは比較にならないおいしさではある。
しかし、出雲系の味の基準がとれないので、もう一軒くらいハシゴしないと評価はし難いな。
何だか車でつぎつぎと家族連れ客がやって来て、妙に店が混み始めたので、デザートは諦めて退散。
こんな忙しい時に追加注文は店の人がかわいそうだ。
空いていたのはたまたまだったという訳か。さすが人気店だ。
しかし、亀嵩のそば喰うのに自家用車で訪問するのは反則やろ! 列車で来やがれ。
などと文句言っても始まらないし。
もっとマッタリするつもりが、すっかり時間が空いてしまったので、メチャクソ暑い外を散策しておくことにした。
そういえば、この近くに「砂の器」の記念碑があるんだったな。
しかし、どれだけ距離があるのか調べてないのでわからない…
しかも、こんな田舎で暑さにバテないで歩ける範囲内に何か新たなサプライズを期待するのは無謀というか。
収穫なしで撤退となった。
立ってるだけで汗がダラダラ出てくるんですけど。もう俺ダメだ…。
普通、山奥の田舎というと夏場でも涼しいというイメージがあるが、今年はそういうのが通用しそうにない。
同じく待合室で待っている他のテツも、聞こえる声で「あっちぃ〜…」を連発。聞いてるコッチも暑いって。
やがて待ち焦がれた1237分発の備後落合行き各駅停車が亀嵩に到着。列車に乗って出雲坂根まで3駅移動します。
はぁ〜〜〜冷房がすずしーーーっ
文明の利器に思わず感謝!
延命水と、三段式スイッチバック停車場。
木次線の中でも指折りの名物駅がここ、出雲坂根です。
1駅1名物とはよく言われますが、ここは何と2名物。
民家がさほどあるわけでもなく、大きな駅という訳でもないのに、ちょっと回りを見渡しても人影の多さは群を抜いています。
木次線に乗ったら、まず降りようと思ったのがここでした。やっと念願叶いましたよ。
出雲坂根駅のホーム端で線路は途切れている。スイッチバック駅の特徴がこれです。
どうせならあそこまで歩いて行きたいけど、廃線跡って訳じゃないですからね。
駅前には売店が営業していました。
ちゃんとした店舗という訳ではなく、どっちかって言うとキャンプ中のテントのような佇まい。
ちょっと腕っ節のいい台風が来たら吹っ飛びそうです。
地元特産品のほか、惣菜や赤飯、アイス、そして焼き鳥もあります。
焼き鳥のいい匂いが…。
もち買いましたよ、ええ。昨日讃岐うどん一杯食べただけなのに、この匂いは拷問に匹敵する。
耐えられる訳ないじゃないですか!
湧き水を汲みに来た人用に、ペットボトルをボランティアで準備しているのもこのお店のようです。
話を聴くと、お客さんの飲み終わったペットボトルをタダで引き取って、洗って提供しているそうだ。
ちなみに、延命水の湧き出ている場所は、駅のホームの上りと下り各一箇所と、道路を渡った先の階段を降りた一箇所。
画像つきで説明すると…
ここと…
ここと…
ここです。
わかったかな?
しかし、車で大量にポリ容器を担ぎ込んで水を持っていく大口の人が次から次へと車に乗ってやって来るため、のんびり飲むのはなかなか難しい。
中には水汲み代行サービスなどというビジネスもあるらしい…
料理に使うなどの目的に汲んでいるんでしょうけど、鉄道利用客じゃないのなら、なるべく道路の向こうの広い水汲み場でお願いしたいところです。
列車を乗り継いでわざわざやって来た旅行客にとって、長時間占領されるのは迷惑以外の何物でもない。
しかしこの暑さですので、この延命水には随分助けられました。
もしこの水が無かったら、千円札一枚くらいはジュース代として消えていた筈です。
ペットボトル5本は飲んだかな。
これだけ飲めば1年くらいは寿命が延びたかも。
駅の待合室には何と旅ノートもあった。
さっそく私も一筆…
余った時間は、撮り逃がしの無いよう悔いの無いよう、ありとあらゆるものを撮ったり見学したりと、じっくり駅を堪能する。
そうしていると、駅にちょうど旅行中の老夫婦が来て、ちょっと立ち話。
亀嵩駅のそばの話題を出すと、何やら興味深い話が聞けた。
どうも味が落ちたらしい。代が変わったからだろうか。
そばを食べるなら八川駅がいいと教えられたが、そこでは行列が出来る程の人気らしい。
遠くから列車で来る私にはちょっと無理そうだ。
さて、これから木次方面の列車に乗って帰る訳ですが、今の時間に宍道に帰るなら宍道湖から日没を眺めるといいだろうという粋なアドバイスをもらった。
なるほど、さすがベテラン。なかなか旅慣れているようだ。
さらば出雲坂根駅。あしたもまた来ます。
1452発の出雲横田行きに乗車します。キハ120のロングシート車。
つか、木次線は観光列車以外はこればっか。
出雲横田でこんどは1607発の宍道行きにのりかえ。
のりかえとは言っても列車番号が変わるだけで同じ車両に乗ったままですので、正確にはのりかえではございません。
列車に詳しい方なら意味が判ると思います。
出雲横田発車までの間、1時間待たされるので、既にもう外を散歩する気力の残ってない私は、涼しい列車の中で時刻表とニラメッコ。
明日、あさってののりかえ計画を練る。
時にはうつらうつら…
こんどは木次駅で長時間停車。せっかくの機会なので、降りてちょっと散歩。
しかし、横田の時みたいに何十分も時間は無いので、あまりのんびりとは出来ません。
駅の周辺をマッタリ…という訳にはいきませんな。
つか、暑さにやられてもうそんな体力もない。
駅のスタンプを押したり、ザッとキヨスクなども冷やかしてみる。
めぼしいものも見掛けた気がしましたが、ま、明日も来るからいーや。
10分少々ではこれが精一杯。
という訳で、列車に引き揚げです。
やがて列車は木次を発車。
ウトウトしてたら宍道駅に到着。
時刻はもうすぐ18時。確かにあの老夫婦の言ってた通り、ちょうどいい時間に宍道に着きました。
さすがだ。
今日はこのあと松江のホテルに行くだけなので、宍道湖までちょっと歩いてみることにします。
宍道湖まで駅から歩いてすぐ。5分少々です。
日が沈むのを見物するのにどっかイイところないかな〜と、湖沿いの国道を歩き回ってみましたが、駅に近い防波堤くらいしか手軽なところが見つからないので、ここに決定。
すぐ近くに釣りをしている人がいた。
西日がキツイので、ひとまずしじみ漁の倉庫みたいな建物の日影に潜って、出雲坂根で買ったお弁当を食べて時間を潰します。
湖から潮の香りのする生暖かい風が吹いてくるものの、結構これが気持ちいい。
少なくとも、無風よりはずっといいぞ。
お弁当は赤飯。ご飯は勿論もち米。豆は甘くなく、さっぱりしています。
塩ゴマはついてないですが、塩味はほんのりついています。350円なら妥当かな。
ごはんを食べているうちに、だいぶ陽が傾いてきました。
ヨッコラショと腰を上げると…
おおおおおおおおおお〜っ!
確かにこれはいい。金曜ロードショーのオープニングが聞こえてきそうだ。
さすが旅のベテランは目の付け所が違うな。
夕方になると眺めのいい所には人が集まってくると言ってたから、案外ここからの風景はメジャーなのだろうか?
カメさん、釣れますか?
近くでお仲間が腰掛けて釣りをしていたので、ちょっと失礼して一枚^^
時間が経つにつれてもっと深みのある風景になってきました。
いい写真も撮れたところで、そろそろ列車の時間もあるので引き揚げます。
出来たら完全に陽が落ちるまで見ていたいところなんですけどね。
宍道1857発の列車に乗って、本日の宿泊場所、松江まで向かいます。
列車はキハ47。2両の短い編成で、車内の座席はセミクロスでした。
直恵ェ〜…じゃなくて松江ぇ〜
1919着。
何故か松江の近辺には「○江」という名の駅が多い。
本日は「ヤングイン松江」というところに宿をとってあるので、地図を片手にそこへ向かいます。
しかしこれがなかなか見つからないんだよ。
看板が出ている訳でもなく、路地裏の妙に目立たない宿なんだな、これが。
鶴屋旅館の裏手なのですが、入り口を求めてエラく捜した。
周囲はネオンが水辺に映えてて凄くいい感じの場所です。
宿の入り口を探して中に入ると中年過ぎの愛想のない男の人がいて、即座に伝票を取り出して記入を求める。
書き終わると、矢継ぎ早にホテルの説明をしておしまい…。
何度も宿泊している人ならいいかもしれないが、もっと丁寧にわかりやすく説明してもらいたい。
でもま、安いからと思って我慢我慢…
客室は、何故かシングルベッドが2つ。トイレは共同でユニットバスも無いものの、洗面台はあるので重宝した。
浴場は無いが、シャワー室が数個ありました。
味気ないけど、素泊まりならこれで充分かも。
ただ、問題は冷房。これがぜんぜん効かない…
設定は最低温度MAXなのに。
でも安いからと思って我慢我慢…
少なくとも毎晩30℃を越える我が家に比べれば遥かに天国である。
そんなホテルで短い一晩を過ごした。
おやすみー…
明日は奥出雲おろち号だ。
続きを読む 戻る