JR発足20周年18きっぷの旅

〜国鉄時代の面影をさがして 5〜



2007年3月5日(3日目)


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健康ランドの仮眠室で日付けが変わりました。
疲れた体が癒えたところで、高松を目指して徒歩をいよいよ敢行します。

時刻は0時20分を過ぎたところ。ことでんの潟元駅に戻ったところで列車の走っているような時間ではございません。

かと言ってボーッとしている訳にもいきませんので、国道を高松駅の方へと歩き出します。
決して無理のある距離ではございませんが、かなりの長丁場となりますぞ。




時刻は1時半。歩き始めて一時間は経ったでしょうか…。
そろそろ歩き疲れたよぅ…という頃、橋の向こうに気になる看板を発見。

どう見ても工場地帯のど真ん中のようにしか見えない場所に、歴史館があるようです。
看板の文字、読めるでしょうか…「平家物語資料館」とあります。
これはちょっと気になりますね。どうせこのまま高松駅に着いても待つだけですし、行ってみましょう。




殆ど街灯が無く、真っ暗な場所に確かに資料館はありました。
真っ暗なので綺麗に写真が撮れません…。
周りは明らかに工場。工場地帯のど真ん中です。

蝋人形などの展示が見られるようですが、こんな時間では勿論開いていません。
残念です。




国道に戻って更に歩みを進めていくと、こんな真夜中でも営業している弁当屋さんを発見。
時刻は間もなく2時です。
こんな時間に果たして売れるのだろうか…と思いましたが、そんな心配もよそに、なかなか繁盛しているようです。

フェリー乗船のお客さんでも狙っているのでしょうか?
高松は眠らない街ですなあ…

そんな私もこれからフェリーですけど。




道中、このようなものを発見しました。
詳しくは写真をご覧下さい。

さっきのほか亭から、6分ほど高松方向へ歩いた場所です。




琴平電鉄の線路がやっと見えてきました。間もなくゴールですね。
もう疲れてしまって、これ以上歩きたくない気分です。




高松築港駅に到着。時刻は2時15分をまわったところ。
途中ちょっと寄り道もしたとはいえ、2時間以上も歩きっ放しは学生時代の強歩大会以来ではないかと思いました。

一旦近くにある高松駅でトイレを済ませ、港まで歩いてフェリーのりばでフェリーを待ちます。
宇高フェリーは24時間営業。このような変テコな旅の心強い味方です。




午前3時過ぎに出船するフェリーに乗船し、一路宇野港へ向けて出発します。
運賃は390円。和歌山〜徳島間の半分の距離しかないとはいえ、あの航路が2000円だったことを考えると破格です。

しかもシャワー室や風呂まで完備。言う事なし。




客室です。
国鉄時代の連絡船にはグリーン席の設備もありましたが、四国フェリー、宇高フェリーは普通客室のみです。
さすがにこの時間はガラガラ…。車やトラックは何台か乗船していますが、1時間程度なら車内で過ごすのかも。

私以外に客室に居たのは、旅行中の中国人と思われる4人組だけでした。
もう疲れて眠いので、少し仮眠。




約1時間で宇野に到着。時刻は4時過ぎです。
もちろんこんな夜中に宇野線の電車なんてありません。
国鉄の頃は夜行があったんですけど…

しかも困ったことに弱い雨が降っています。
今まで長旅で雨に降られるようなことは殆ど無いだけに、何も準備してきていません。
荷物になるので、する気もないけど…




有難いことに駅は早々と開いていたので、近くのコンビニで適当に食糧を買い、駅の待合室で軽く朝食。
吹き抜けの駅舎ですが、冷え込みが弱いし風も全く無いので寒くありません。
雨も降っていることですので、ここで暫く待たせていただきます。
売店も一応ありますが、こんな早くに開いてる訳がありません。




宇野駅朝一番の始発が5時4分発の茶屋町行き。右のワンマン化改造された213系で運転されます。
左には115系が見えます。




当初車内はガラガラ状態でしたが、1駅ごとにお客さんが増えてまいりました。
早朝朝1番にしては意外に利用があります。




茶屋町5時27分着。
5時30分発の快速マリンライナー2号にのりかえて岡山へ向かいます。
快速マリンライナー2号は223系ではなく、昔の213系です。
しかも2両の短い編成で、中はやや混雑気味…。


岡山には5時46分に到着。
岡山で山陽本線下りの広島行きにのりかえます。




そのまま広島行くには早いので、まずはちょっと寄り道。倉敷に寄ります。時刻は6時を過ぎたばかり。
これからちょこっと水島臨海鉄道に乗るため改札を出ます。

階段を登る女性が、このあと水島臨海鉄道の倉敷市駅ホームでお弁当を食べていて、しかも途中まで同じ列車に乗っていたので、何だかとても印象に残っています(^_^;)




倉敷駅の外は生憎の雨模様。しかもさっきより降りが強くなっています。
傘持ってないし、今日一日こんな状態だと、ちょっと困る。




水島臨海鉄道の倉敷市駅は、あそこにあります。
自転車置き場のある建物の真下が駅の改札と待合室です。ちょっと変わった駅の構造。

ただ、あそこの駅まで行くのに屋根が無い…。
やむを得ず強行突破するしか無い!


水島臨海鉄道の時刻表を眺めると、次の列車は6時40分。ちょっと時間があります。
倉敷市駅から乗るディーゼルカーを撮ろうとしたものの、ホームでお弁当を召し上がっている方がいたため、自粛(^_^;)




水島到着が7時2分。ようやく撮影に差し支えないくらい明るくなってきました。それほど寒さはありません。
せっかく来たことですし、少しの間散策の時間を取りたいと思うのですが、まだ少し雨がぱらついています。

右にチラリと見えているのが、乗ってきた列車。
駅名と併せて撮りたかったのですが、降りたあと、すぐ発車しちゃった…




水島駅です。
最近よくある高架線路の下に駅をくっつけた感じの駅です。

この頃から風がだんだん強くなってきて、細かい霧雨が横から降ってくるようになってきました。




自転車置き場かと思ったのですが、自転車が一台もありません。
バスターミナルのようです。大きいですね。
しかしバスはなかなか来そうにないし、見掛けたお客さんは老夫婦1組だけ。




駅の裏にまわってみたら、何だかわからないエイリアンのような彫刻が2つ。
風が凄くて服がびしょ濡れになりそうなので、惜しみつつも撤退。無念だ…。

こんなに風が強いと、傘持ってても役に立たなかったでしょうね。
むしろ強風による列車のダイヤの乱れの方が心配です。




駅の待合室には人が居て何だか落ち着かなかったので、ホームへ上がってみました。
しかし凄い風が吹き込んで来るので、風除けの影に隠れます。

高架の上なので見晴らしがよく、遠くがよく見渡せます。
遠くに見えるのは絵に描いたような工場地帯。駅の近くは比較的新しい民家や四角いアパートが目立ちます。
JRで言う、鶴見線の辺りによく似た風景です。

残念ながら、私の食指が向くような場所とはちょっと違うようだ。




ぼちぼちと人がホームに上がってくると、水島7時31分発の列車が到着。

…ややっ!

こ、これはキハ20系??
しかも国鉄色ですよ。逆転満塁ホームランを打ったような気分です。




昔のままの古い座席にユニット窓、木製のテーブル。どれも明らかに全く手付かずです。
サービスが悪いと言ってしまえばそれまでですが、私のような好き者には涙ものの設備に大満足。
ほかにこんな車両を見ようとすると、茨城交通くらいしかありません。
最後にいい物見せて貰いました。ちょっと寄リ道してみて大正解でしたね。

水島臨海鉄道の隠し玉か?




お名残り惜しいですが、終点の倉敷市でお別れです。
いつまでも頑張って下さいとお祈りしつつ、JR線にのりかえます。




倉敷市駅の待合室を通り、JR倉敷駅へ。
そういえば待合室を落ち着いてじっくり見ていなかったので一枚…
狭い待合室にジュースの自販機がひしめき合っています。


外は雨が止んでいました。




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