貨物列車の仲間たち
〜貨車編・その2〜
Nゲージの間@エムサ菌総合研究所

 『レム置き場』がきっかけとなって始まった貨車の導入は、近年完成品にとどまらずキットにも手を伸ばしていたり、標記替えをして地味にバラエティを増やしています。
 このページでは、私が「何かしら手を掛けた」貨車たちをご紹介します。

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鉄コレ貨車
鉄コレ貨車  鉄道コレクション・第2弾でランナップされたフリーの有蓋貨車も、N化整備を行った上で貨物列車の仲間に加えました。
 ボックス買いしたのに加えておみくじ買いの際に連続して引いたことがあるので何両分か所有していますが、今のところはワ・ワフ各1両だけの整備としています。

 実施したN化整備の内容は、TT-03を用いた「金属車輪化」と「カプラー換装」だけで、塗装や標記などは製品状態のままです。  カプラーについては他の貨車との混結を考え、車体の大きさと比べて目立つこと承知でアーノルド式としています。

 国鉄の2軸有蓋車と比べると高さ・長さがかなり小さく、ワに至っては木造車となっているので、フリーの社線内限定運用車と位置づけています。  数両の国鉄貨車で構成された直通貨物列車の末尾や機関車の次位に連結させて凸凹編成が楽しめますが、あまり走らせずにヤードの片隅に停めておくだけでもまた楽しめます。
(掲載開始日:2010.1.15、最終更新日:2011.1.22)

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国鉄 ト1形
国鉄 ト1形  モリタ・350『ト1(2両セット)』キットの組み立て品です。
 商品名に事業者名が無く、形式番号が一桁であることから、戦前の、それもかなり古い世代の車両だったのかと思っていましたが、メーカーサイトを見たところ国鉄が戦前製のト20000形鋼製無蓋車に対して戦後木体化改造を行った車両であるという説明がされているのを確認しました (単に私が気付いていなかっただけという可能性もある)
 2011年7月のJNMAフェスティバルで購入し、同年8月2日付で一応の竣工をみたもので、当車両工場としては初めて竣工した未塗装キット組み立て品です。

 部品構成は、ホワイトメタル鋳造品の側板・妻板・床板・軸箱周りの外装・アーノルドカプラーとカプラーポケット、プラ製の車輪 (車軸を通す穴は開口済み) 、真鍮製の軸受部と金属製の車軸・カプラースプリング、車体標記のインレタからなっており、組み立ての際に他の製品からパーツを取ってくる必要が無いというのは非常に嬉しいところです。
 組み立ては全箇所接着が前提となっており、私はゴム系接着剤を用いて基本的に説明書に沿った素組みとしました。  各接着部分には薄めではあるもののガイドやボスが準備されており、位置決めは容易でパーツ同士の合いも基本的には良いようです。  プラ製板キットと同じような感覚で組めたのですが、素材の柔らかさは慣れと手加減が必要で、特に側板から下に伸びている突起が曲がりやすいために組み立て開始から完成後の取り扱いに至る全てにおいて注意が必要です。  総合的に見れば、やはり工作経験者向けの品物と言えるでしょう。
 さらにインレタを転写する際に車票差しなどの凸モールドが多いことと転写する面に木目が表現されているため位置合わせや転写が難しく感じました。  車番に関しては、木の継ぎ目のモールド幅よりやや大きいようで、文字が欠け気味になるようです。

 出来上がりは、私の技術力の無さに起因する車体の各標記の崩れはともかくとして、外形寸法は鉄コレ貨車並みの大きさで、KATO・トラ45000と比べて車体の幅は僅かに小さく長さは4分の3程度です。  各部の厚さはさすがにプラ製品よりも厚いのですが、線が太いという印象はそれほど感じず、床板上面にカプラーなどを固定するようなビスが見えない (そもそもビスを用いていない) ので空荷でも違和感はありません。
 重量はKATO・トラ45000より重く、車軸・車輪の精度も高いため走りは滑らかで落ち着いていて、鉄コレ貨車のように軽くて吹っ飛んでしまいそうだというような心配はありません。

 ただ残念な点が2つあります。
 一つはカプラー周りで、カプラー自体が通常出回っているプラ製のものより重く下がり気味になるのに加え、カプラーポケット内部の奥行きが小さく、かつスプリングが硬いため『クセを付ける』『クセをなくす』というような細かな調整がほとんど効かないことです。  初走行の際にそれが原因とみられる列車分離事故が頻発したため、カプラーポケットを含む一式をTOMIX・115系電車等のボディマウントTNカプラー化により発生したアーノルドカプラーに交換しました (2012年6月竣工) 。  カプラーポケットと軸受部は、当初からメンテナンスを考慮し事務用両面テープで車体に貼り付けていましたが、結果的には正解でした。  強度的にも問題ありません。
 もう一つは、素材の関係上組み立て前に離型剤を落とす必要があるのですが、説明書にはそれについて触れられていなかったことです。  経験者向き製品だからとはいえ、ちょっと勿体ないですね。

 なお、連結器の交換については、こちらのブログ記事で少しだけ詳しく触れていますので、合わせてご覧ください。
(掲載開始日:2012.6.28、最終更新日:2014.12.20)

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国鉄 ワ10000形
国鉄 ワ10000形  モリタ・358『ワ10000(2両セット)』キットの組み立て品で、2012年7月のJNMAフェスティバルで購入し、途中2年弱の休眠を経て2014年6月10日に一応の竣工をみたものです。

 部品構成は、前作の『ト1』と同様ホワイトメタル鋳造品のボディを中心として、アーノルドカプラー・カプラーポケット、軸箱外装・車軸・車輪、車体標記デカールからなっており、組み立てる際接着剤と塗料を除いてこの商品だけで完結し、他の製品からパーツをもってくる必要がないようになっています。
 組み立ては全箇所接着が前提となっており、私はゴム系接着剤を用いて素組みとしました。  ただし、説明書では側板と屋根板を接着するように指示されていますが、私は塗装工程を考えて側板と床板を先に接着し、屋根板は塗装後接着としました。  各接着部分には薄めではあるもののボスが準備されており、位置決めは容易でパーツ同士の合いも良く、ストレスなくあっという間に組めました。
 ただ、組み立ての途中で車側ステップを1両分1個紛失してしまったので、プラ棒とプラ板を使って同じようなものを自作し、取り付けてあります。
 ト1と異なるところといえば、車体標記はデカールとなっていること、カプラースプリングが装備されていないことでしょうか。  前者は狭い場所であることからやはりインレタより転写は楽、後者は運転時の挙動が良好になり、改良の跡が見られて嬉しいところです。

 完成後の外形寸法は屋根高さが特に『ワム』級より低く、凸凹な貨物列車が再現できる、よいツールとなるでしょう。  重量も重く、車輪の転がりに当たりはずれがあるような印象はあるものの (組み立てが悪かったのかもしれないが) 落ち着いた走りを見せてくれます。

 ト1と同様残念な点は、説明書には離型剤を落とす必要がある旨が触れられていなかったことです。  出荷時点で離型剤を落とされているのかもしれませんが、経験者向き製品だからとはいえ、やはりちょっと勿体ないですね。

 なお、制作記のようなものはこちらのブログ記事で少しだけ詳しく触れていますので、合わせてご覧頂ければ幸いです
(掲載開始日:2014.7.6)

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国鉄ワム2000形
国鉄ワム2000形  ワム2000形は、戦時中に台湾の車両向けとして日本国内で製作した“12トン短軸”の車軸が、戦況の変化そして終戦により日本国内にとどまっていたものを、当時製造が進められていたワム23000形 (後のワム90000形) と同じ車体に組み合わせて活用したことにより生まれた形式です。
 車体はワム90000形と同じ、Nゲージでは車軸の長さは関係ない・・・ ということで、TOMIX・2727『ワム90000』の車体標記を変え、ワム2000形を仕立ててみました。

 既存の印刷済みナンバーを『Mr.ラプロス』の6000番で削り落とし、GMの車号インレタを転写、クリアー塗装で表面保護しただけです。  側面車端寄りの形式標記などは変えておりません。
 ラプロスを掛けたところのツヤを整えつつインレタ保護を兼ねて行ったツヤなしクリアー塗装が思いっきりかぶってしまい、しかも吹き付けの際水滴まで混入したのか、車体が白く汚れたようになっています。  その直後にツヤありクリアーを重ね吹きして修正を試みましたが、表面はザラザラして埃が付きやすく、ツヤの有り無しにもムラができてしまいました。  2014年12月現在、さらなる修正は考えているだけで実行に移していませんが、修正が本当にやりきれるのか? 疑問に思うところもあります。

 標記替えの顛末は、こちらのブログ記事でもう少し詳しく触れていますので、合わせてご覧頂ければ幸いです。
(掲載開始日:2014.12.20)

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