北総線観察記@エムサ菌総合研究所
信号機の移設・交換工事

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 2009年春頃から、北総線の各所で信号に対する工事が見られるようになりました。  これも高速・高密度運転に対応するためのもので、信号の現示数増に対応した信号機の 取り替えや閉塞区間割の変更とそれによる信号機の移・新設などが行なわれており、 信号ケーブルの配線変更や保安装置の交換なども考えると工事規模としてはかなり 大掛かりなものではないかと思います。
 その過程で『横向きになった信号機』を見ることができました。 使用を停止している 信号機はそれを明示するために横向きにするか×印をつけなければならない ・・・という 規則があるためで、当然のことながら一時的に見られるものです。
 ここでは、その一部ですがご覧にいれようと思います。

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2009.3.27 小室−千葉ニュータウン中央

 まず、既存の信号機の現示数変更による取り替えの例です。
 下り線千葉ニュータウン中央駅手前の『第1閉塞信号』で、それまでの3灯式のものから 新たに準備された4灯式のものが横を向いて切り替えるときを待っています。
 これと似たような事例に、西白井駅の出発 (→閉塞) 信号機があります。

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2009.5.12 新鎌ヶ谷−西白井

 一方、閉塞区間割の変更に伴うものと思われる信号機の新設の例です。
 この信号機は上り線・高砂起点15.0km地点にあります (車内からキロポストを 用いて判断した。 以下同様。) 。 その先14.7km地点には使用中の信号機があり、 画像ではわかりにくいですが進行現示が出ています。 両者の距離が300mで、さらに粟野トンネル の入口手前にも新設の信号機 (2009年7月86日現在の記録で、横向き) が あるので、おそらく信号の切り替えに伴って14.7km地点の信号機は使用停止になるのではないか と思われます。
 レールに対する配線工事はまだのようですが、配線を収納するトラフも一部や、横を向いた 信号機とインピーダンスボンド (写真では信号機柱の手前に写っている黒い 箱) 、そして配線の取り付けに対応している? 底の幅が広い枕木など、全てが新品の ように見受けられます。

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2009.9.28 新鎌ヶ谷−西白井

 稼動を開始した、上り線・高砂起点15.0km地点の閉塞信号機です。 正しい稼動開始日は わかりませんが、手元のやや不確かな9月7日の記録では既に稼動しているようでした。  この信号機は「停止」「注意」「減速」「進行」の4現示となっています。
 なおこの信号機の稼動開始 (=閉塞区間割の変更) によって、 上り線・高砂起点14.7km地点の信号機は使用が停止されていました。

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2009.9.28 新鎌ヶ谷−西白井

 一方で、使用が停止されて横向きになった信号機の例です。 線路と交差している道路は国道 464号線で、場所から考えると上り線新鎌ヶ谷場内信号機だったものとみられます。 背面板の 下の部分には腐食と見られる穴が開いていました。 「×印」を付けずに横向きにしたのは、 誤認防止でしょうか?

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2009.11.1 新鎌ヶ谷−西白井

 使用が停止された上り線・高砂起点14.7km地点の閉塞信号機は、早々に撤去され、柱だけが 残っています。 わかりにくいですが、画像左側の架線柱の右に写っている細く背が低い柱が それです。 信号機は9月下旬の時点で撤去されていて、その時点ではまだ点検台と梯子は 残っていたように思います (バスの車窓から見ただけなので、時期も含めて 記憶があまりはっきりしていない)

【2010.1.28 追記】 2010年1月26日に見たところ柱の存在が確認 できなかったので、既に撤去されたようです。

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2009.9.7 新鎌ヶ谷

 参考までに、「×印」を付けた信号機です (「新鎌ヶ谷駅改良工事」 ページより再掲)

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2009.12.30 大町

 大町駅の上り方には、使用を終えた信号機と新しい信号機が近接している事例が見られます。
 従来の上り線高砂起点10.2Km地点の信号機 (3灯式) が横向きに され、その先に新たに4灯式の信号機が設置されています。 旧信号機の柱には「102」の 表記が残り、一方の新信号機の柱には「102」と書かれた板が付いています。 距離を示す 数字が同じなのは、近い方のキロポストの数字を採ったのではないかと思います。

【2010.1.28 追記】 2010年1月26日に見たところ、横向きに なった古い信号機は既に柱ごと撤去されていました。 基礎と外側に飛び出した外壁はその ままのようです。

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2009.12.30 新柴又

 北総線内の信号機は、高速化に伴う現示内容の変更から多くがLEDを用いた4灯式に替え られていますが、江戸川橋梁−京成高砂間は標識によって速度が低く制限されているために 3灯式で事足りているようで、フィラメントを用いた3灯式の信号機が残っています。

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2010.1.28 エムサ菌