初めての初詣2007 (1)
新年の差し迫った2006年12月31日、冬コミケ最終日のこの日、せめて最終日くらいはコミケに行っておこうと、東京ビックサイトへと向かう。
出費を避けるためにJR線は18きっぷを使い、東京駅八重洲口から直行バスに乗って会場入りする。12時くらいに到着したため、すんなり入場出来ました。
楽しみにしていたお気に入りサークルさんは、今回はオリジナル作品じゃなかったためパスし、西棟へ直行して最近お知り合いになった方のサークルに挨拶に向かう。
実はこのお知り合いの方が作った同人誌は、お盛んだった頃は何度か買ったことがあったのですが、話し掛けるのはこれが初めてでした。
実に数年ぶりなので、すっかり顔を忘れてしまい、ご本人がわかりませんでした(@_@;)
コミケの良さはやっぱり出展者との交流にあることを実感する。
このあと企業に行って一通り流したあと、会場を出て買い物のためにアキバへ向かいます。
しかしアキバで一番立ち寄りたった書泉(本屋)は、残念ながら年末はお休みでした。残念…
秋葉原の街を疾走していた富士急行のバス。何故かメロンちゃん仕様(笑)
アキハバラのメインストリートを流していたら、見覚えのあるキャラクターに身を包んだバスが通りかかりました。
しかし、アキハバラでは珍しくないので、思わず反応して写真まで撮ったのは私だけのようです。
後ろもこの通りです。何のイベントなのでしょう?
気の早い店では早々に福袋を扱っていました。
この日で閉店となるアキハバラデパートで最後の買い物を済ませたあと、今度は年越しそばをどこかで食べておこうかと模索します。
しかし、この辺りで知ってるようなおいしいそば屋といっても、新橋の立ち食いそば屋「ポンヌッフ」くらいしかありません。
かと言って開拓する根性もカネも無いしなあ…。
ということで、山手線で新橋に向かいます。
JR新橋駅。駅前にSLがある。
新橋駅の汐留側の改札を潜り、駅の隣りの老舗の立ち食いそば屋「ポンヌッフ」の暖簾を潜り、玉子そばを頼む。
ただ、味はいいのですが、たぬきやテンプラのような油モノはちょっとこの店はイマイチで、私の口に合わないようだ。
でも、やっぱりここのそばは他と一味違ってよろしい。
さあ、せっかく久し振りに新橋に来たのですから、旧新橋駅を一度見ておきたい。
何年も前から散々新橋は訪れていますが、実は今まで一度も旧新橋停車場跡は見たことがありません。
という訳で、汐留を散策します。
ここ、汐留は、つい最近まで広大な敷地の汐留貨物線があったところなのですが、今はそれらが全て撤去されて真新しい高層ビルが建ち並び、貨物線の面影は全く無いです。
上を見上げると、切り取られたような空が痛々しく、昭和40年頃の新宿副都心建設を彷彿とさせます。
もっと例えれば、1940年代のマンハッタンかな。
高層ビル群に周囲を囲まれると、山や太陽といった目印になるようなものが見えなくなるので、散策しているうちに右も左もわからなくなります。
そんなビルの谷間を散々彷徨って、やっと目的地の旧新橋駅を見つけました。
復元された旧新橋駅。中は資料館になっています。
さあ、見つけたのはいいのですが、資料館は年末年始お休みのようです。
これが旧新橋停車場かあ…。
回りが巨大なビルばかりなので周囲は薄暗く、資料館の建物がチッポケに見えますね。
現役当時の写真が展示されていました。広大な平地に駅がポツン…。
ここ、新橋停車場は明治5年開業。我が国最初の鉄道ターミナルです。
その後、東京駅に旅客ターミナルの機能が移り、それまでの烏森駅が新橋の駅名を受け継いだことで新橋停車場は汐留と改称、貨物ターミナルとして再出発したのでした。
つまり、今のJR新橋駅は、もともとあった新橋駅ではないのですね。目からウロコでした。
当時の写真と同じアングルで写真が撮りたかったのですが、国道があったり人工的に作られた植え込みがあったりで撮れませんでした…。
中には入れそうにないし、帰ろうかなあと思ったら、カップルが建物の裏から現れたので、あんな所に何があるのだろう…
と裏を覗いてみたら、復元された0里標とホームがありました。
復元されたホーム
復元されたホーム上には、空に向かって飛んでゆく蒸気機関車の電飾が飾られていました。
…さて、今日は大晦日。
実は一度も自分で進んで新年の初詣とか除夜の鐘を聞きに行った記憶がありません。行ったとしても近所で初詣など済ませてしまうので、大きな神社での初詣がどんなものなのかわかりません。これではいけない…
新橋といえば、ここから皇居や国会議事堂のある永田町までそれほど遠くない距離です。
ならば、それらに近い位置にある「日枝神社」もそれほど遠くないということで。
噂によれば、日枝神社はかなり大きな神社なようですし、除夜の鐘が鳴るまでたっぷり時間もあります。詳しい場所もわかりませんし、明るいうちにちょっと日枝神社を下見しておきましょう。
とりあえず最初は歩いて移動してみます。これが自己流!
だんだん国会議事堂に近くなってくると、警官があっちこっちに立っていて、物々しい雰囲気が漂っています。
やはり背の高いビルばかりなので土地勘が働かず、例によって迷い、およそ30分かかって到着。
東京のど真ん中にもかかわらず坂道が多いのが特徴的でした。
もしかしたら昔はこの辺り山だった可能性がありますね。
ここが日枝神社入り口。エスカレーターのある神社なんて初めて見たぞ!
神社に着きました。出迎えたのはいきなり凄い数の階段。
ちょっと琴平のこんぴらさんを思い出してしまった…
その横には何とエスカレーターまであります。スゲーなここは…というのが第一印象。
階段を登り切った先では、夜店の準備が進められています。
やがて神社の中庭の方から笙の生演奏が聞こえてきました。まわりには見物人が押し掛けています。
何かやっているようだ…
年越大祓並鎮火祭
よくわかりませんが、神事を行っているようです。
あとで調べてわかったのですが「年越大祓並鎮火祭」という、心身を祓い清める神事だったようです。お寺の除夜の鐘と同じ意味があるようですね。
これを見て地元にあるような、ただの神社とはちょっと違う風格を感じてしまいました。
この時は何やってるのかわかんなかったのですが、体には良さそうなので(笑)どさくさに紛れて見物人の中に潜り込み、神事に参列。その様子を撮ったのが上の写真です。
撮っていいのか悪いのかわかりませんでしたが、何かみんなカメラで撮ってた(笑)
神主さんや巫女さんが笙の生演奏の中歩いている後ろを、我々参拝者がついていく格好で、8の字を描くように輪を潜っていきます。
このあと最後に正面の建物に入って神主さんの有難いお話があり、巫女さんからお神酒と札まで頂いて出てきました。
飛び入り参加なのに至れり尽くせりで感激。また来るぞ〜!
この藁を持っていくといいらしい…ホント?
終わったので帰ろうとしたら、藁で作った輪の藁を皆が毟り取っているではありませんか。
オイオイ、いいのか? そんなことして!
しかし、巫女さんは何も怒ったりせずに行ってしまった…。
みんな毟った藁で同じように輪を作っています。何かわからないけど、それも儀式なのだろうか…。
わからないまま私も少し藁を頂いてまいりました。
さて、これで日枝神社の場所はわかりました。あとは除夜の鐘を待つばかりです。
しかし時刻はまだ16時30分。
除夜の鐘は帝釈天で聴くことを予定しているのですが、今から行くのはまだ早いです。
とりあえず地下鉄に乗ってJRにのりかえます。行き先は、初日の出が美しいという噂の根府川駅。
何度も駅は通過したことがあるので場所のイメージはあるのですが、降りたことがありません。
時間があるなら下見は必要。出掛けてみることにします。
東海道本線 根府川駅(JR東日本)
ちょっと遠かったですが、19時には根府川へ到着。
遅くなるとそばの調達が出来なくなるので、途中の大船でそばを食べてきました。
残念ながらホーム上にある大船軒の立ち食いそば屋は閉店していたため、改札近くの鎌倉そばに初めて入りましたが、味は特筆するほどではなかったため割愛。
駅の改札を抜けてザッと周囲を見回してみましたが、やはり眺めは東海道線の中でもピカイチですね。問題はどこから太陽が昇るかだけです。ホームから日の出を見てもいいですが、背の低い私にはフェンスが邪魔です。
改札は無人で、スイカのタッチパネルと防犯カメラがあるだけ。
昔は有人駅だった名残りがありますが、今は無人駅のようなので、18きっぷを見せてから通る煩わしさもありません。
改札の正面はすぐ海が広がり、これはなかなかいい場所です。穴場か?
さあ、下見は済んだので、東京に戻るとしましょう。
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