萌える東海道! 伝説の美少女と7人の巫女

2006.05.04

さて、今回は以前からもう一度再訪問しておきたいと思っていながら、なかなか訪問する機会の無かった吉原が舞台。ここへ来るのは3回目ですが、随分久し振りな気がします。

さて、吉原と言えば竹取物語を筆頭に萌えな伝説が多い場所。今回も古くから伝わる美少女伝説を追いかけてみようという旅です。


朝、目覚ましで起床。もとよりの駅前自販機でジュースを買って南甲府駅へ向かいます。

朝一番の富士行き115系の3両編成が定時に到着。ふと車内に目をやると、見覚えのある人がこの電車に乗っていました。

「あっ、甲府の同人イベントでよく会う人だ!」

頭にバンダナを巻いた特徴ある格好。話をしたことがあるのですが、この前富士駅でバッタリ逢った時に話しかけたら

「どちらさんでしたっけ?」

一応思い出してもらえたものの、もうあれから日が経ってるし、しばらくイベントから遠のいているので話しかけるのをやめた。
この方、鉄道にメッチャ詳しいです。

車内では特に目立った出来事も無く、平凡に時が流れていきました。電車の中でノートに落書きなどしながら過ごしているうちに富士に到着。ここで沼津行きにスイッチします。先に寝台特急「富士・はやぶさ」を先に通しての発車となります。



先に発車となる寝台特急「富士・はやぶさ」

(JR富士駅)



富士駅から1駅、吉原駅に到着0809。
以前来た時には駅の北口にしか無いと思っていたキオスク売店が、いつの間にか駅のホームにも出来ていました。



JR吉原駅ホーム

それではさっそく散策を開始します。体力の余っているうちに三ツ股渕の龍(大蛇)伝説のある田子の浦港から行くことにしましょう。ここは広いので大変ですぞ。



吉原駅北口にイラスト入り観光マップが新しく出来ていました。

簡単な解説文入り。


時刻は0830。
沼川水門に到着。沼川の逆潮を防ぐ目的で建設された水門らしい。
この水門も田子の浦港の歴史を語る上で欠かせない設備だったようですね。
この場所は低湿地で湧き水が多く、殉職者を出す難工事だったと記されています。

下の写真では看板で隠れて見えませんが、この近くで第一釣り人発見!
何を釣っているのでしょう…。たぶんボラか何かかな?



飾られている鉄の棒は、水門の門扉を閉じるギヤの一部だそうです。


これ以外には特にメボシイ物が何も見つからない…というか、港は殆ど会社の敷地で立ち入り禁止場所がやたらと多く、入れる場所がまるで無いのが悲しい…。
とりあえず紙工場が立ち並ぶ港をグルッとまわって潤井川合流点まで向かってみることにします。




潤井川河口から田子の浦を望む。


時刻は0850、20分歩き続けてやっと潤井川合流点に着きました。ここで第二釣り人発見。
ここからですと、港が一望出来ますね。
ここが三股、あるいは牲渕という名で伝説となった場所らしい。
ここに大蛇が住み、少女を生贄として捧げていたという言い伝えがあります。

「少女」というからには年端も行かない女の子かと思いきや、古い石碑には「年毎二十五、六の少女…」と書かれていたので、思っていたより年配を好んだ蛇さんだったんですね(^_^;)




近くにあった田子の浦港案内図。実際の看板には矢印は書かれていません。

(赤の矢印:現在の場所です)



近くに歌碑もありました。私の知らない人ですが、奈良時代の歌人、万葉集に秀歌を残した山部赤人という方の歌碑ということです。生年、没年は不明。




山部赤人歌碑(富士を望む歌)


さて、これ以上向こうに行くと戻るのが大変になってしまうので、ここらで引き返します。

ただ引き返しても何もないのは明白なのでちょっとルートを変え、新幹線ガードを潜って岳南鉄道の線路沿いの道路をテクテク歩いていきます。ちょっと遠回り…。




9時21分、脇を岳南鉄道7000系が通過。(吉原〜ジャトコ前)


国道に出て右折。和田川を渡って再び新幹線ガードを潜り、沼川と和田川の合流点をぐるっと囲むようにある道路をトコトコ歩いていきます。
ここは長距離トラックの停車場になっていて、停車中に食べたコンビニ弁当やペットボトル、週刊誌などが大量に捨てられていました。いまや、こういう場所には当たり前となった光景です…。
ゴミを捨てないよう促す看板が大量に掲示されていますが、ゴミがかなり風化しているところを見ると、散らかしたら散らかしたままで、ゴミを片付ける人はいないようだ。片付けるには処理コストがかかるのがネックなのでしょう。何だかとっても悲しいというか、情けない行政が腹立たしいというか。
自らの命をささげてこの地を守った巫女さんのことなんてお構いなし。
今となってはどうでもいいことなのでしょうか。

側溝に溜まったゴミの下にカニが住みついています。心無い人のとばっちりを受けているにもかかわらず、とてもたくましい。




沼川と和田川の合流点付近。富士の麓とはいえ、河川はお世辞にも綺麗とは言えない。


東海道線の高架を渡り、吉原駅前までトボトボ戻ってまいりました。まもなく10時です。約2時間歩きっぱなしで疲れましたが、せっかくここまで来たのですから、近くにある「富士と港の見える公園」まで行ってみましょう。
その場所には「阿字神社」という名の神社があり、犠牲となった若き巫女「おあじ」を神として祀ってあります。
これについては「6人の巫女の伝説」についても触れなくてはなりません。




阿字神社里宮には立派な石碑が建てられ、その傍らに可愛らしい地蔵様も。


阿字神社のある公園までヘトヘトになってやってきました。
この神社は、三股渕(現:田子の浦港)の毒蛇に人身御供として進んでその身を捧げ、人々の難儀を救おうとした少女阿字と、善竜と化した八大竜王をこの地を守る水徳の神として祀ったもの…とあります。

神社は二つあり、東側に東宮、西側に里宮があります。
東宮の横になぜか稲荷地蔵のような建物もありました。里宮の方には池があり、阿字神と竜王の住む聖地とし、地下には般若心経の経石が埋めこまれているという。


阿字神の使いか!? 神池には亀さんが住み、甲羅干ししておりました。

東宮と里宮の中間に大きな大仏のある仏舎利塔が建ち、階段から登ることも出来ました。




公園の展望台は子供の基地。

宿場町としても知られている吉原。当時の宿場町のようすはこちらの観光案内板をどうぞ。

さあ、時刻は10時半をまわりました。ここでいったん巫女伝説について調べるのは休憩して、かぐや姫についても調べてみることにしましょう。

一度吉原駅に戻り、岳南鉄道に乗車します。


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