大寒波の九州! ぐるっと一周2006〜

4日目(1月6日)

延岡〜別府


0時を過ぎて、ますます冷えてきました。


さて、手元の地図から察すると、延岡駅前の広い道がおそらく国道10号で、右にずっと行くと大きな交差点と延岡大橋が見えてくる…はずなのですが、行けども行けども大きな交差点は無く、橋は橋でも高千穂鉄道の高架鉄橋が頭上に見えてくるではないかッ。
これはおかしいと思い、もう一度地図を見直す。合ってるはずなんだけどなあ…。

しかし待てよ、もしこの地図を上下逆さまに見ていたとしたら、確かに逆だ。

…ってことは、今歩いている道は国道10号ではなく、県道18号なのか? 道路に何も標識が無いからさっぱりわからん…。
すぐさま引き返し、駅前まで戻ってさらにずーっとひたすら真っ直ぐ歩いていく。するとやがて五ヶ瀬川に架かる大きな橋がだんだん見えてきました。
どうやらこっちで正解らしいが、しかし意外に橋まで遠い…。

こんどは大きな橋の交差点を曲がり、高千穂方面に向かって国道を歩くわけですが、行けども行けどもそれらしい銭湯なんぞ見えてコネエ。そろそろ歩き始めてから一時間が経とうとしている。
歩いているのは地図に載っている道と同じ国道218号線です。


『そもそもこの地図合ってるのか?…ンガ〜ッッッもう疲れた。コンビニとカラオケ屋しかないではないか。そもそもこんな場所にスーパー銭湯なんてデマなのではないか』


…と思い、一旦駅へ引き返したものの、このまま戻って4時間近く寒空の下で列車を待つことを考えると、少しでも可能性のある方を選びたい。
5分で思い留まって、再び高千穂方面へ歩き出しました。

さっき引き返したカラオケ「ジョーズ」の前を通り過ぎてしばらく行くと、何か明るいネオンが遠くに見えてきました。


ぽかぽか銭湯 五ヶ瀬の湯 (ピンボケです)


あああ、あったよ!  何だよ、こんなに遠いのか…。
地図を見ると2キロとあったが、それ以上歩いた気がするのは道を間違えたせいなのか?


一時間と十数分歩いて、ようやく目的の銭湯へ到着。もうよろよろの冷え冷えで、ふらふらーっと倒れるように中へ入った。


ここの銭湯、ロッカーもドライヤーもサウナもタダ、シャンプー、ボディソープ完備でたったの300円です。安い。これで客のマナーが良けりゃ文句無いのだが、今時の若いモンは、昔と違って使ったタオルを床に投げ捨てて帰るらしい。

まったくこの田舎の柄の悪い連中、一言物申してやりたかったが、注意しただけで刺し殺されるような世の中です。せっかくの楽しい旅の最中に刺されて新聞に載るのは御免。そっとしておく。
そもそも今どきの銭湯ってのは背中に色の柄の付いた客はお断りの店なんじゃないのか?


早く出ても延岡駅前で待っていることくらいしかすることが無いので、ゆっっっくりと温まることにします。
さすがスーパー銭湯、ジェット風呂に赤外線風呂、ビリっと来る電磁風呂とかいろいろある。


そろそろのぼせそうなくらい温まったところでおいとまさせていただいた。
駅から遠くて道には迷ったけど、ヘタなマンガ喫茶で時間潰すより遥かに安い銭湯に大満足。中には休憩所があり、ゲームも出来る。さっきまでの寒さが嘘のように、外へ出てもあたたかい。


そして再び遥か彼方の延岡駅まで40分以上掛けて足取りも軽やかに戻り、着いたころにはすっかり体の芯まで冷え切っていた。分かっちゃいたけど悲しかった。

寒くてタマランので、服に貼っておいた効力の無くなったカイロを交換し、近くのコンビニへ避難ついでにカイロやちょっとしたおやつを購入。いつまでも変な格好で店内に居ても怪しまれるだけなので外へ出て、突っ立っていても寒いので、適当に駅の周りを歩き回る。
しかし開けた駅の回りってのは歩いていても実につまらない。


やがて始発の1時間前くらいになると、早々と駅の灯りが点き、きっぷの自動販売機も使えるようになった。休憩所も解放されたようなので中に入り、今日利用する予定の宮崎までの100キロ区間の特急券920円と、乗車券1600円ぶんを先に購入しておくことにする。
余程のことがない限り、予定を変更することもないしね。


しばらく休憩室で日記を書きながら過ごしていると、ようやく始発の佐伯方面行きの時間となる。
時間は夜も明け切らない朝の6時前。まだ真っ暗な時間です。

改札で4つ目のスタンプを押してもらい、やって来た600ちょうど発大分行き2720Mに乗車します。
列車は国鉄急行形475系の3両編成。

急行形車両を使った定期の普通列車で、デッキも洗面所も未改造という、今となっては涙が出るほど貴重な車両でした。



475系の車内です。見て下さい。銘版、灰皿は取り外されていますが、注目はテーブル下のセンヌキです。


名残惜しいですが、5駅目の宗太郎で列車を降ります。

時間はまだ6時半を回ったばかりで真っ暗でした。ちゃんとした写真が撮れるかどうか自信が無い。
それじゃあ一本列車を遅らせてくればいいじゃないか…と、誰もがお思いでしょうが、この列車に乗らないと夕方まで次の列車が無いのだから仕方がない。
延岡〜佐伯間は、本線区間なのに恐ろしく列車本数が少ないのだ。


  
JR 宗太郎駅。う〜ん…やはり写真を撮るにはちと暗すぎて辛い。右は藪だらけの国道。


シャッター時間を長くしてカメラを物に固定するなどして振れないように注意しながら写真を撮り、一通り辺りをザッと見回す。すぐ近くに民家があって、国道もわりと近くにあるんだけど、夜明け前で薄暗いからなのか、ここの駅は妙に雰囲気が寂しい。昔は国鉄関係の建物がこの付近にあったのだろうか、建物を取り壊したような跡が地面に残っていました。
噂の駅ノートがここにもあったため、一筆書きたかったのですが、次の電車まで時間があまり無いため、足跡程度にサッと書いて、来た電車に飛び乗りました。

宗太郎703発の延岡行き普通列車2725Mに乗って、今度は二駅目の北川で下車します。ちなみにこの電車も近郊化改造されていない国鉄急行形電車でした。この辺りでは珍しくないのかもなあ。羨ましい限りです。


   
JR 北川駅


北川駅に712着。僅か9分では暖まる暇さえなかった。

朝は一番冷え込む時間帯なので、降りるとやや風もあって激寒。しかもここで降りると、上り下り合わせても8時50分まで次の電車は一本もありません。

ここでは案の定見るべきものが少なく、およそ10分でネタ切れ。駅前が中途半端にひらけている駅は何も見るものが無いんだよなあ。



ここのカラスもカメラには全く関心がない。


歩けば何かに当たるかもしれないので、とりあえず駅の周辺を散策して時間稼ぎをしますが、冷ややかに吹く風による寒さと前日の足の疲れも手伝って、ものの30分足らずで切り上げ。残り一時間以上を駅のホームで冷たい風に吹かれながら待つことになった。

ベンチの風避けに隠れて震えながら、気晴らしにおやつをかじり、電車の時間を待つ。寒くて寒くて生きている心地がしませんでした。さすがに30分で我慢の限界になり、散歩して寒さを紛らわす。


やがて待望の列車の来る時間となり、駅に戻ってくると、2、3人が列車を待っていました。待ち焦がれた北川850発の各駅停車733Mがまもなく到着。車内の暖かさがほとほと身に沁みた。


延岡で下車し、ここで特急にスイッチするため、前もって延岡駅で買っておいた乗車券の出番となります。
このあと特急に乗って宮崎に行き、餅原、土々呂と回る予定。
別に昨日回ってもよかったんですが、既に日没を迎えていたため断念したのでした。


延岡でにちりん1号に乗車。特急車両です。

しばし優雅な乗り心地にくつろぐ…はずだった。


車内放送を聴くと、次の停車駅は「佐伯」と言っている。
…おかしい。宮崎方面に行くのになぜ反対の佐伯に停まるのだ?

時刻表を広げて調べてみると、私はとんでもないことをしたことに気が付いた。
今乗っている電車は私が本来乗るはずだった特急にちりん1号宮崎空港行きではなく、特急にちりん6号別府行きだったのだ。


そんなバカな…。


それじゃ、延岡駅では行き先の違う特急が同じのりばに停まるということなのか? や、ヤラレた…。

しかし乗ってしまった以上、今更戻る訳にもいかない。しばし頭を抱えたものの、どうせ気ままな一人旅。予定を変更すればいい。開き直りです。残念ですが餅原、土々呂は諦め、これ以降の予定を全てリセットするしか無い。

急遽時刻表の路線図を調べて大分方面で面白そうな駅を捜す…。


路線図を見ると、大分まで行けば久大本線に接続しています。
幸いまだ時間が早いため、普通列車の本数が少々少なくても、夜明駅まで行って大分へ戻ってくることは充分可能です。


さあ、お次は切符です。
宮崎まで切符を買ったのですが、自動券売機で買ったきっぷなので、券面にはキロ数に応じた料金のみで、行き先が記載されていません。これは逆に好都合で、事情を説明する手間もなくすんなり車掌の検札はパス。

延岡から宮崎までの83.7キロを反対方向に追って行くと、本来は大分まで行ける計算になりますが、わざわざ旅に計算機なんぞ持ち歩いているはずもなく、暗算が苦手な私がとった手段は、臼杵で3分の待ち合わせで連絡している普通列車4636Mへのスイッチです。どのみち、特急で急いで大分まで行っても、久大本線の湯布院駅から先に行く列車が全然無いので意味がありません。
特急料金と乗車券が少々無駄になってしまいましたが、それは自業自得。18きっぷで充分モトは取ってますからこの際ヨシとします。


臼杵駅下車。813系各駅に乗り換え。
乗り換え時間が僅かしかないので、トイレは車内で済ますことにしました。車内のトイレに入って出てくると、若い男の人が一人トイレの近くに立っています。
私が近くの座席に座ると、その人はトイレに入った。この男もまた変な人で、このあと何度もトイレに出入りを繰り返し、何やら考える仕草をしたり独り言言ったり周囲を見回しては再びトイレに籠っている。どう見ても普通じゃないというか、ちょっとアタマがおかしそう。
周囲の人たちも見て見ぬフリをしていた。
そう言えば以前にも東海道線の車内で似たような人が居たような…。


1134大分着。ここで列車を降りて、久大本線に乗り換えです。
しかし、次の湯布院方面へ行く列車は1209まで無いので、広い駅構内を歩き回ってみることにした。

売店を端からチェックしていくと、ここの売店にある弁当は、通常の相場に対してやけに安い。
これはチャンスとばかりに「かあちゃんの幕弁当」を購入。いろいろメニューがありましたが、これが一番うまそうだった。
幕の内タイプの二段弁当で、価格は何とたったの480円(税込)。コンビニ弁当も裸足で逃げ出す脅威の価格設定ではなかろうか。ましてや駅弁でこの価格は普通有り得ない。

見るとやはり弁当の帯に日の丸の駅弁マークが無く、時刻表の駅弁メニューにも載っていなかった。地元の仕出し屋が契約しているのかもしれないが、それにしても凄い。思わぬ場所で得をした。

駅の改札近くに立ち食いそば屋があり、ここで正式な駅弁を販売していました。
時刻表に載っている駅弁のうち二種類だけ置いてあり、価格はどちらも1000円を越えていた。
価格も勿論、そもそも品揃えの時点で駅弁が負けているではないか。高いから売れないのも分かる気がするが…。先にコッチに手を出していたら、どんなに後悔していただろうか。


お土産なんぞを漁ってみましたが、それでも少々時間が持て余し気味。かと言って改札を出るには時間が少ない。そんな中途半端な時間を過ごしているうちに列車が入線。キハ220系の単体でした。


列車は一両なので車内はやや込み気味。ロングシート部分に着席してしまったので景色が見れない。
…となれば寝るしかない。夕べの徹夜も手伝って、列車が動き出すと同時に爆睡状態に突入。気が付いたら間もなく湯布院到着という時間だった。



湯布院駅ホーム。赤い気動車はキハ220系。


大分駅にいた頃とは天候がガラリと変わって、雪がちらついています。時刻は1317。

この先に行く列車は、湯布院1359発の久留米行きが湯布院へ到着するまで無いので、ここで一旦改札を出て、どこか適当な場所を捜して、さっき買ったお弁当を食すことにします。

幸い駅には展示ホールみたいなのが併設されていて休憩室のようになっていたので、ここを使わせてもらうことにしました。中はまあまあ暖かい。少なくとも小雪の舞う外で食べるよりは遥かにマシです。



大分駅で買った寿本舗の弁当 「かあちゃんのまくべんとう」


弁当は二段式で、下の段にはご飯がギッシリ。通常の幕の内と同じようにご飯が一口サイズに仕切られていて食べやすい。
上の段には写真のようなおかずがそこそこ多彩に入っています。青物が少ないですが、幕の内駅弁はどれもこんな感じなのでそれほど気になりません。

食べてみた感想ですが、おかずの全体的な味付けはしっかりしていると思います。コレと言って珍しい食材は見当たらないものの、量、味、共に水準並みかそれ以上で、不満に思ったことは特に無し。お手拭きも割り箸もキチンと付いています。普通の幕の内駅弁なら1000円前後はするものが、あのNREのワンコイン弁当「O−BENTO」よりも安いのですから満点を付けざるを得ません。この価格に完敗です。


さて…お腹も満足したところで、時間もまだ若干あるので、駅前のお土産屋を冷やかしてくることにします。

二軒あったのですが、時間がそんなに無いので一軒に絞って入店。
沖縄旅行の土産を貰ったばかりだったので、姉と姪っ子へのお土産にここで何か買おうかと思ったのですが、大口の客が入ってしまってレジがなかなか空かない。ギリギリまで待っても空きそうにないので諦めて、駅のホームへと向かいました。


さあ、今度はいよいよ本日3駅目の目的地まで行く列車に乗車。
全体が黄色一色に塗られたキハ125系の2両、1856Dです。

考えてみれば、850発の各駅停車に乗ってから5時間経つのに、列車の乗り間違いのせいで目的地に一つも着いていません。何やってんだろ、俺。


この列車、こともあろうに途中の豊後森で45分も停車しやがります。
食事も摂ったばかりですし、車内でこれから45分もどうしようか…と途方に暮れる私の視界に飛び込んできたのは、ターンテーブルだった。何故こんなところに…見間違いではなかろうか…。当初来る予定の無かった豊後森駅の事前情報を何も仕入れて無かった私はまずそう思いました。

確認するため、私は豊後森駅に着くと同時に列車を降り、改札を抜け、さっき目にしたターンテーブルの場所まで一直線に歩いていった。外は風が強く、横殴りの雪となってきました。



蒸気機関車のターンテーブル(豊後森駅)

(クリックすると拡大出来ます)


雪が本格的になり、みるみる積もってきました。しかし、今は事実確認が先決です。目の前にお宝があるのです。
歩いて約5分ちょっとあったでしょうか。ようやくさっき見えたターンテーブルのあった場所まで歩いてきました。線路はありませんが、これは間違いなく扇形ターンテーブルの跡です。さすがに中には入れず、立ち入り禁止になっています。

何だ…京都にわざわざ行かなくてもここに立派なのがあったんじゃないかッ。矢岳駅で蒸気機関車の運転室に入ることも出来たし、もう思い残すことは無いという思いです。

ホッとしたら何だか寒くなってきた。何だか物凄い雪の降り方です。もっと見ていたいのですが、このままじゃ風邪ひきそうです。レンズに雪が付かないように注意しながら写真をとにかく撮り、駅に戻った。



豊後森駅


落ち着いてこうして駅を見てみると、駅には珍しく童話のキャラクターに飾られた味のある駅舎。
さっきは45分も…などと思っていたものの、なかなかいい場所に降りたものだと今更ながら感動した。これが寒々しいコンクリート駅舎だったらこれほど感動しなかっただろうし、、これほど童話のキャラと駅が馴染めなかったことでしょう。
童話の街か…。こんな面白い駅があったなんて全然知らなかった…。是非また来たいと思える駅でした。


雪のおかげで外を出歩けず、約20分足らずで車内に戻る。まだ半分も時間が残っていますが、外は寒くてとても居られない。車内でジュースを飲むなどして時間を潰すことにした。

車内から窓の外を見ると、山の上に変なプラカードが架かっていたのが興味深かった。



掲げられたプラカード。タクシー会社に恨みを持つ者か。


しかし、列車もドア全開で停車しているので寒気がどんどん入ってきて寒過ぎる。こんなクソ寒いのになぜドアを半自動扱いにしないのだ?

長い間寒さにうち震えること20分。本当に長く感じた。やっとドアが閉まった。ようやく久留米に向けて運転が始まった。…寒かった。


杉河内あたりで雪は小降りになり、列車は日田駅へ。ここで列車は3分停車。3分じゃカップラーメンすら食えないので降りずに車内で待機。列車は日田を1552発車。日田から2駅。夜明駅に到着した。時刻は1611、ロマンチックな駅名に似合った静かな駅で、思っていたよりずっといい感じです。



JR 夜明駅ホーム


夜明駅に関しては当初回る予定に入っていた駅だったので、事前情報で駅ノートがあることは知っていました。
早速駅の中に入ると…確かにありました。時間はあるのでまずは訪問の印にゆっくり記帳を済ませる。
そして写真を撮っていきます。残念ながら駅舎の内部はペンキで塗装済み。外部は塗装されている部分と、未塗装の部分が中途半端に残っていました。何だか塗装中に力尽きて諦めたようにも見える。


何だか冷えてきて、トイレに行きたくなりました。再び雪も舞ってきました。一応トイレ、あるにはあるのですが、壊れかけた簡易トイレ。紙も無い。


さて、折角なので駅前散策と行きたいところなのですが、駅前の国道がやたらと狭く危険で、散策には不向きと判断。
近所をちよっと散歩する程度で我慢しました。
それならどっかにおやつでも調達できる場所はないかと捜すのですが、駅前の商店以外に店が全然見当たらない。しかも店の明かりが消えていて開いてるか開いてないのか分からないばかりか、「塩」の看板だけでは塩以外に何を置いてあるのかすらも分からない。商売する気あるのか? この店は…。

橋を渡った向こうにいろいろ店がありそうなんだけど、歩道が無く危険で、そこまで歩いて行くことが出来ない。もう諦めるしか無さそうです。


ウムム…計算外だ。おかげでポッカリ時間が空いてしまったではないか。次に日田方面に戻る列車は1745まで無い…。

ん? ここで妙なことに気が付いた。駅の時刻表を見ると、1745の前にもう一本列車がある。1720発の日田行きです。しかしJR時刻表の久大本線の欄にそんな時刻は載っていない…。

そうか…日田彦山線直通の列車は日田彦山線を見なくては載っていないのか…。それなら大して待たずに済みそうだ。外は物凄い雪になってきて、もう出歩くことも出来ない。暇なので、とりあえずこのへんで明日九州を出ることを念のため家に電話しておくことにした。


雪はすぐに小降りになった。駅の外へ出ても行ける場所が無いので、誰も居ない駅のホームをブラブラとする。
ゆふいんの森4号が夜明駅を通過していった。線路をよく見ると、線路のポイント部分に火が出ています。ポイントの凍結防止のランプがこんな南国でも使われているようだ。思わぬ発見です。


駅のホームの隅に1〜3番ホーム以外に、しばらく使って無さそうな小さなホームが駅舎の裏手にもうひとつあった。貨物用だろうか? 何に使っていたのだろう。そんなことしている間に日田発の久留米方面行きが一番ホームへ入線してきた。夜明で列車交換するための待ち合わせらしい。

しばらくして乗客の一人らしいおばさんが降りてきて、何か私に叫んでいる。


「あそこで線路が燃えてない〜?」


そんな訳無いではないか。さっきまで私は隅々まで駅をチェックしていたのだ。
でもすぐにピンときた。ポイントで燃えているランプのことを火災と勘違いしているのでしょう。すぐにそのことを説明すると、納得して車内に引き上げていった。

そもそもそういうことは利用客にではなく、車掌か運転士に言うべきぢゃないですか〜? おばさん…。
なにはともあれ、これで今日の日程は完了。あとは宿へ向かうだけです。

やがて日田彦山線から来る日田行きに乗車し、日田に向かいます。


日田で大分行きの各駅停車1857Dに乗り換え。乗り換え時間1分、お向かいの列車に乗車します。
もし夜明を1745発の列車に乗っていたら日田でまた何十分も待つところでした。我ながら的確な判断に鼻息荒く一人酔いしれた。


この列車、豊後森で33分停車。暗くなってからこんな所に長々と停まってくれても嬉しくもなんともない。つか、さっき降りたばかりなのでもう降りる気もない。車内で33分過ごす。
さっきもそうでしたが、やはり扉は全開のままです。寒くてかなわんのですけど…頼むからドアを半自動にしてくれい(泣)


列車は動き出し、今度は湯布院で36分停車。さすがにもう我慢出来ない。
列車を降りて駅のホールへと逃げ込む。北風の吹き込む車内より、ここの方がずっと暖かい。中で数人が暖をとっています。
まだ19時過ぎだというのに駅前のお土産屋は早々と全て閉まっていました。いかにも田舎の観光地らしい。したがってここでは何もすることが無い…というのもアレなので、日記でも付けて時間を潰すことにする。
しかし気がつくと周りにもう自分しかいない。ホールの管理者の女性が戸締りしたそうな雰囲気が無線でピピピと伝わってくるので、荷物を纏めて改札へ出ることにしました。そしたら早速カーテンを閉めていました(^^;

仕方ないので、まだちょっと早いけど、列車へ戻って発車を待つことにします。


大分到着2048。今日の宿は別府なので、ここから別府方面の列車に乗ります。しかし次の列車は2111。まだ時間があります。
やむを得ないので売店を捜すものの、もう全て閉まっています。しかし、改札の外の売店はまだ営業している模様。
行くだけの時間があればそこで時間を潰したいが、10分程度ダイヤが乱れている模様。しかし詳しい列車の到着時刻がわからない。やがて放送で2111発は2120頃になるということなので、それまで改札を出て売店でお土産をしばらく漁ることにした。
もう明日は帰る日なので、回る駅も残すところ1駅だけ。そろそろ少々大きなお土産を買っても差し支えありません。とりあえず1000円くらいの菓子をひとつ買っておき、再び改札を抜けてホームへ急いだ。


やがて遅れていた4670Mが到着。遅れていた上に僅か2両編成で、車内はあっという間に混雑します。別府まで3駅なので暫くの辛抱…。


別府到着2130過ぎていたでしょうか…。
今回特急列車を乗り間違えるというハプニングのおかげで予定していた時刻より1時間程度早い到着となりました。
それならどこかでラーメンでも食べようかと駅前を捜してみるものの、これが意外に無い。駅の西口にたまたま一軒見つけたので入ってラーメンを頼むものの、出てきた麺がラーメンというよりソーメン。こんなことならラーメン屋なんか捜さないほうがマシだったと後悔した。

とりあえず完食し、何だかドッと疲れてしまい、そのまま倒れ込むように別府第一ホテルへ。
このホテルはとにかく安い。素泊まりで3700円は破格です。すぐさまチェックインして部屋へ移動。かなり年季の入ったホテルという雰囲気。エレベーターの縦揺れがやたらと酷く、落下しそうで怖かった。

ま、素泊まりなので、とりあえずシャワーがあって寝れればよい。すぐにシャワーを浴び、デジカメのバッテリーの充電をしてベッドに潜り込んだ。明日も早い…。


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