大寒波の九州! ぐるっと一周2006〜
3日目(1月5日)
八代〜延岡
早い。今日はもう5日だ。
新幹線や特急を使えば一日で来れるトコロですが、駅弁食ってる暇も無いんじゃ旅はつまらないし、なにより列車が単なる移動手段にしかなってない。やっぱり旅は各駅停車だ。
一駅一駅噛みしめてこそ味が出てくるというものです。その方がお金もかからないし、そのぶん食に回すのもいい。
しかし、そんな楽しみが出来る車両や駅が減ってしまったのも事実ですが、ここ九州にはまだまだある。
そんな旅に憧れて私ははるばるやって来て、はや丸々2日が経過してしまった。
未明の八代駅前
朝4時半起床。
5時半くらいに起きればいいかと思って目覚ましを掛けたのですが、結局鳴る前に止めてしまった。
隣りの部屋の目覚ましや、エレベーターの「チーン」という音で何故か目が覚めてしまうのです。眠りが浅いのだろうか。
夢をみていたようだったのですが、起きたと同時に忘れちまった。
起きて早速旅支度をし、505にはチェックアウト。
ホテルに来るときもだいぶ道に迷ったので、帰りも早めに出ておこうという訳です。
ホテルから外に出ると、雨は降っていないのに道路が濡れています。
寝ている間に一雨あったらしい。雨を想定した旅の準備は一切していなかったので助かった。
今日の天気は曇り時々雨。しかし私は幸い、長旅で降られた記憶があまり無いため、不要な準備はジャマなので極力避けた。
たまたま大雨に降られる時ってたいてい列車に乗っている時で、列車が止まったり、遅れたりすることは何度もあったっけ…。
八代駅へ向かうには、駅の近くのノッポな煙突がいい目印になったので全く迷わず…。しかし、いざ歩いて駅まで行ってみると、これが迷わなくても意外に遠かった。
結局着いたのが始発の発車10分前の540。正味35分は掛かっています。
ホテルを出るのが遅かったら危ないところだった。
八代駅に入線したキハ47系「いさぶろう・しんぺい」車両。
550発の人吉方面普通列車は、観光列車いさぶろう・しんぺい号に使われるキハ47系改造車の9000番代。ワンマン化もされています。車内は大幅にリニューアルされていて、座席は大正風のレトロな木製。床も網棚も木になっています。壁も木目調に統一され、出入り口は赤、窓枠はこげ茶色に塗装されていました。
普通列車にも関わらず、車内には何と液晶TVモニターまで装備されている。
残念ながら車内のプレートの類は全てステッカー。
始発から乗車したのは、私を除いて若い女性3人のグループのみ。
途中の駅でもしばしば学生が乗車するだけで大きな客の流れは無く、実に気持ちよく旅が始まりました。
しかし途中の人吉で車内に居た全てのお客さんが降りてしまい、人吉から先は貸切状態でした。
JR 人吉駅に到着。
さあ今日は今回の旅のメインとも言っていい肥薩線の各駅巡りです。列車は人吉の市街地を抜け、山岳地帯に差し掛かると何やら雪をうっすらと被った木々が見えてきました。なんか嫌な予感。
列車は大畑駅に到着。外は一面銀世界。
大畑に着く頃には一面雪、雪、雪。車内の窓から眺めるぶんにはすご〜く綺麗なんですけど、これから列車を降りて、小一時間列車を寒さに耐えながら待つことになるのかと思うと…。
まず始めに降りるのは、矢岳駅からです。
順番から言うと人吉の次の駅は大畑なのですが、いきなりここで降りてしまうのは素人。次の吉松行きの列車を待っている間に凍え死んでしまいます。
肥薩線の人吉〜吉松間は列車の本数が極端に少ないので、一日でより多くの駅を巡るには、少し頭を使わなくてはなりません。
一面の雪景色。迫る大パノラマ。物凄い車窓風景にしばし目を奪われます。
列車は山岳地帯をゆっくり駆け抜けます。
大畑をやり過ごし、矢岳に到着。まず一駅目に下車です。風が時々微かに吹くと、メチャメチャ寒い。しかし大自然に埋もれる手付かずの駅舎というものを目の前にすると、寒さも忘れてしばし感動に浸ってしまいます。
JR 矢岳駅
駅は瓦屋根で、はるか昔の駅の風格そのままといった感じです。関東周辺ではまず見られない。せいぜいあっても小さなモルタル駅舎くらいでしょう。
矢岳駅のまわりを見渡してみると、少し離れたところにポツンポツンと家が建っている程度。列車が去ってしまうと辺りは静まり返り、自分の呼吸と足音しか聞こえません。
コンビニはもちろん、どこの駅にでもありそうな自動販売機も電話機もありません。よく言う秘境ってのに限りなく近い感覚です。
駅の待合室の中には噂の駅ノートが置いてありましたので、時間もあるし、かじかんだ手を摩りながらイラストを添えて一筆書かせていただきました。
気温は何と0℃。体感温度はもっと低かったです。携帯は勿論圏外。
ここでの待ち時間は一時間半もあったのですが、見所が満載で、機関車の見学や、駅ノートを読んだりしているうちに時間が経っていき、それほど長く感じませんでした。
ただひたすら寒かったので、カイロをペタペタ服に貼りまくりました。
ここのカラスはスレていない。こんなに近寄ってカメラ向けても逃げません。
駅のすぐそばにはSLが保存されていました。しかも運転席に座ることも出来る!
おや、駅の利用者のようです。学生が線路を渡ってきました。
やがて大畑、人吉方面行きの列車の時間が近づいてくると、女学生が一人茂みの中から現れて、線路を渡ってきました。
大都会のど真ん中でそんなことしたら叱られますが、踏み切りもない、列車も少ない、駅員もいないこの地区では当たり前のことなのでしょう。
矢岳発932の普通人吉行き1252Dに乗り、今度は2駅目、大畑へ。
大畑到着。周りに家は無い。
大畑に着きました。
列車には人が何人か乗車していましたが、ここで降りたのは私だけでした。やっと少しづつ雪が解けてきたようですが、やっぱ寒いものは寒い。
しかし、ここでの自由時間は少々短いので、寒いなんて言ってられない。効率よく行動しなくてはなりません。ザッと周囲を見回し、行動する順番を大雑把に決めて駅の待合室に向かいます。
まずはやっぱここでしょう。
JR 大畑駅。駅から手前側の道路は未舗装です。
駅舎は矢岳駅に負けず劣らず年輪を感じるものです。雨にも負けず、風にも負けず、今までの長きに渡り沢山の利用客を向かえ、そして旅立ちを見守ってきた。期待を胸に訪れるものを決して裏切りません。
待合室の中には、訪れた人々の残した名刺や切符が所狭しと貼り付けられていて、旅人に愛され続けている駅であることを実感させられます。
時間が無いので駅のノートへの記帳は諦め、散策を開始。
竹が倒れて通行が難しいので、舗装された道を通ることを勧めます。
駅のすぐ近くに鳥居が見えました。
行ってみましたが、竹が幾重にも倒れてて通れない。それでも無理矢理その竹を這って潜り抜けると、古ぼけた小っぽけな神社がありました。
せっかくなので賽銭を奉納。お参りを済ませ、お御籤があったので引かせていただきました。しかし結果は小吉…(^^;
ま、当たるも八卦、当たらぬも八卦です。
置いてあるみかんはご自由に、とのことなので、一つだけいただいていくことにしました。今日はメシ抜きを覚悟していたので思わぬご馳走です。
それでは引き返そうと後ろを振り向くと…何だ、ちゃんと舗装された道があるではないかッ。変なところから私は神社へお邪魔していたらしい。
気を取り直して道を下ると大畑駅前。キツネにつままれた気分だった。
大畑駅の脇のこの線路を渡った先に石碑が建っていました。
そのあと、石碑や機関車の車輪が鎮座している丘まで行くと、線路のポイントが切り替わる乾いた音と、列車の警笛が遥か遠くから「プァ〜ンンン…カタンカタン…カタンカタン…」微かに聞こえました。早くも列車の時間らしい。
それにしても鉄道の素晴らしい山彦です。この大自然が巨大な演奏ホールとなっているようです。鉄道と大自然の奏でる見事な演奏に感動した。泣けた。録音したかった。
次に乗車するのは大畑発1020のいさぶろう1号吉松行き1253Dです。
さすが観光列車。乗っている車両はさっきと全く同じなのですが、さっきまでとは比べ物にならないくらい乗客がいる。しかも今度は若くてカワイイ女性乗務員が乗車し、旅のナビゲーターを勤めています。
モニターには先頭からの風景が映し出され、観光ガイダンスが車内に流れます。駅弁の車内販売もあり、パンフレットは持ち帰りOK。乗車券だけでこれだけのサービスしてくれるのだから、何も言うことありません。
大畑ループの頂上。大畑駅のスイッチバックが下に微かに見えます。
(クリックすると画像が大きくなります)
大畑ループの頂上では列車が停車し、その風景をじっくりと見物させてくれます。
その際乗務員が説明してくれるので、鉄道観光知識も勉強できます。観光で来ている私としては有り難いチャンス。じっくり見物させてもらいました。
説明を一度聴いただけでは忘れちゃうので、訪問の際は録音機器が必要不可欠だと思った瞬間。
列車は矢岳で数分停車。その間、乗務車掌さんがSL展示館まで案内してくれます。
その間、運転士は雪かき。何もそこまで…ってくらいとても仕事熱心で関心しました。
私はさっき途中下車したので、SLは充分すぎるくらい観察させていただいておりますので、遠巻きに見物。
列車内に設置されたパンフレット。
(クリックすると拡大出来ます)
列車は矢岳を出ると、さすが観光列車。あらゆる名所で停車してくれます。
線路でも歩かない限りなかなかお目にかかれないものが、車内からじっくり見物することが出来ます。
肥薩線で最も長い矢岳第一トンネルを抜けました。その長さは2096メートル。
日本三大車窓など、特急列車に乗ってしまうと、あっという間に通過してしまいます。でも観光列車なら風景のよく見える場所で停車してくれます。
せっかくここまで来たのですから、じっくりゆっくり観察。
もっと空気の澄んだ日に来たかったなあ。
矢岳から見下ろす霧島連山の風景は日本三大車窓の一つ。
(左の写真は、クリックすると拡大出来ます)
三大車窓を過ぎると、列車は下り坂をスイスイと降りて行きます。ここで乗務員が乗車記念にどうぞと、記念スタンプを押した台紙をプレゼントしてくれました。
いさぶろう1号は、次の真幸にも数分間停まります。
真の幸せと書いて「ま・さ・き」と読むらしいです。
お客さんはここで鐘を鳴らしたり、写真を撮ったりして、この数分間に集中して楽しみますが、私は後の列車で再び訪れ、下車する予定なので遠巻きに観察。
駅には近隣のボランティアのおばちゃんでしょうか。駅の掃除をしているみたいでした。
観光に来たお客さんたちとしばしふれあいのひとときを過ごしているようでした。
一時的に賑わう真幸駅ホーム。写真を撮ったり鐘をならしたりして数分間を満喫。
列車が真幸を出ると、駅にいたおばちゃんたちが手を振って列車を見送っています。こういう風景は何だかいいですね。
さあ、次は終点の吉松です。鉄道の町、吉松。そう聞いただけで何だかワクワクしてしまいます。ここで一旦下車し、次の列車が来るまでの間、辺りを散策してみることにします。
JR 吉松駅
なんと、吉松駅では弁当の立ち売りが健在。まさかとは思いましたが、「鉄道の町」の名の誇りはダテではないということですね。
しかし、悲しいかな、帰省シーズンをやや過ぎたとはいえ、駅ホームにはあまりにも人気が無さすぎないか?
腹へったし、一つ買いたいのはやまやまですが、昨日は出費が多かったのでメシ抜きを決めてきたゆえ、どーか許してくれ…。
吉松駅には「松」が似合う。
ここで一旦改札を出て、駅の隣りに展示された蒸気機関車C55を見学。
電飾が飾られています。近くのお土産屋「観光SL会館」に入ったりして楽しむことにします。
ここの土産屋は喫茶店も兼ねていて、軽食もとれます。
駅のホームからもこの店がよく見えるのですが、店舗が長細く、列車の客車をイメージしたような面長な形になっているところがユニークです。
他にも駅には鉄道資料館も併設されていて、無料開放していました。中は狭いものの、パネルなどの読み物は非常に多い。もっとゆっくりしていたかったのですが待ち時間が短く、そろそろお時間ということで、駅のホームへと戻ります。
吉松駅の鉄道資料館。時間が無かったので、パネルなどの読み物はデジカメに撮って保存。
さっき吉松まで乗ってきたキハ47が、折り返しの1142発しんぺい2号となります。もう発車数分前です。
列車に乗車すると、さっきの美人乗務車掌が再び乗務していて「おかえりなさいませ」と挨拶。
格好が格好なだけによく覚えていたらしい。照れくさかった。
1159真幸駅到着。今度は下車します。列車が発車して、周りに誰もいなくなるのを見計らって、活動を開始します。
真幸駅から列車はスイッチバックを経て、大畑方面へ向かって走り出しました。
駅のホームなどを撮り、列車を見送ったあと、駅舎の方へ。
フムフム、ここも掲示物がいろいろあって、雰囲気的にはなかなかであります。
ここでは次の吉松行きが来るまで2時間以上もあるので、当分時間を気にする必要がない。
まずは駅ノートを広げ、ゆっくりと記帳の儀式を行います。時間は持て余すほどあるので、イラストを添えてじっくり記入。
JR 真幸駅。ここにも待合室には駅ノートがあります。
そのあと駅舎やその回りを探検。駅のホームの鐘を鳴らしたりして時間を過ごします。
しかし思ったほど駅の敷地には建物が無くて、見るものが無い。
あるのは駅舎とトイレ、もう今は使って無さそうな駅員休憩所のみ。
いよいよすることがなくなってしまい、駅のホームを彷徨っていたら、見知らぬオッチャンが「リサイクル」と書かれた車を駅に停め、こちらへやって来た。
「つぎの列車まであとどれくらいかね」
「あと一時間くらいですけど」
どうせ暇なので、しばらく話をしました。
どうやら列車に乗るために来た訳でも、誰かを迎えに来た訳でもないらしい。
このオッチャンは鹿児島でリサイクルショップを経営している方らしく、今日久しぶりに店の車で故郷に戻ってきたのだという。久しぶりに昔よく利用した、なつかしい真幸駅を見に来たんだという。
しかし、駅前の道路が変わってしまっていて、道が分からず迷ってしまったそうだ。
せっかくなので、昔の真幸駅はどうだったのか聞いてみることにしました。
今は無人の駅ですが、昔は10人くらいの駅員がいたそうです。利用者も沢山いて、黒い煙をモクモク吐く列車が何度も行き来していたという話から、現在では考えられないくらいの繁栄ぶりが何となく伺えました。
また、駅横の現在空き地になっている場所には駅舎以外にいくつもの国鉄の建物があったんだとか。昭和47年の山津波で倒壊したあと、車社会の到来による利用者の減少で建てる必要が無くなったのだろうか。
「人をこんなに減らすから事故が起こるんだ。分割民営化なんて、人を減らすためにやってんだ。人を減らして充分な安全確認など出来るものか」
そう言い残して帰っていった。
再び一人になってしまい、そろそろ寒くて限界だよぅ…という頃になって、1413発のいさぶろう3号がようやく真幸駅に到着。さすがに2時間は長かった。
数分の停車後、いさぶろう号が出発。車内は暖かく、まさに地獄から天国です。
この列車の乗務車掌も女性でしたが、さっきまでの車掌とは別の方です。
しかしこちらも、なかなかカワイイ…。
吉松到着前に、真幸の乗車整理券を旅の記念にと2枚渡してくれました。
人吉〜吉松間は半日以上掛けてようやくクリア。こんどは吉松から5分の待ち合わせで隼人方面行き4233Dに乗り換え。途中の嘉例川で下車します。
最近は臨時特急が嘉例川に停車するほどここの駅は話題となっているらしい。大変気になります。
JR 嘉例川駅
国の登録有形文化財に答申しているという駅舎は明治時代のものらしいです。
なるほど、遠くから見ると駅の入り口が下駄箱みたいで、どことなく「尋常小学校校舎」という雰囲気です。
私以外にもこの駅で降りた人は何人かいて、やはりカメラで写真を撮ったり駅をじっくり眺めたりしていました。お仲間お仲間。
ここにも駅ノートが置いてあったのですが、乗り換え時間が17分しかないので写真撮ったり周りをちょっと散策するだけで時間になってしまってロクに読むことも出来ず、記帳は断念。次の駅を目指します。
18分発の吉松行き4234Dで、今度は大隅横川駅へ。この駅もなかなか古そうで、嘉例川駅と駅の見掛けや格好はよく似ています。
しかし、駅の中は宝を抜き取られた宝箱になっていました。
大きな駅舎とは対照的に活気が無く、駅の待合室にいると、ちょっと物悲しかった。
JR 大隅横川駅
駅を出ると、近所でよく見るような普通の街並みが周りに広がっていて、離れた場所から駅を見ると、古い駅舎が周囲の街並みと調和されてなくて、何ともミスマッチでした。
残念ながら、ここにはノートがありません。
明るいうちに行きたい場所があるため、半日以上掛かった肥薩線の攻略をここで切り上げ、日豊本線へ入ります。
1556発のキハ58系隼人行き2両編成の普通列車4235Dで隼人へ行き、9分の待ち合わせで鹿児島中央行きの475系普通列車6955Mへ乗り換え。竜ヶ水で下車します。
この475系はもともと急行形車両なのですが、近郊形への改造でしょうか…デッキの仕切りが取り外されています。なんか悲しい…。
桜島
1709竜ヶ水駅着。さすが九州。日が暮れるのが遅いので間に合ったようです。いやー見えました。駅のホームからバッチリと桜島です。
ここは竜ヶ水駅のプラットホーム。周りは海なので何も障害物がありません。
JR 竜ヶ水駅、のはずですが、この駅舎には駅名標がありません。
平成五年8月6日の集中豪雨で大被害を受けたという竜ヶ水駅。駅のホームにそれを記した石碑が建っていて、当時の惨状を物語っていました。
写真を撮っている最中、ホームを455系の国鉄色が颯爽と通過。意外な列車の通過にしばし目を奪われました。こんな所でお目にかかれるとは思わなかったのでラッキー。
左が竜ヶ水まで乗ってきたオリジナル色475系、その隣りを通過してゆく同グループの国鉄色。
さあ、これで本日予定していた訪問駅はすべて消化しました。このあとやって来たキハ58+28の国分行き6768Dで一旦隼人駅へ向かうことにします。
JR隼人駅。(決して銭湯ではありません)
さて、今日の予定はもう延岡へ向かうだけなのですが、次の延岡行きまで1時間以上もあります。
写真撮るにしても日が落ちてしまったら撮れないし、そうなると何もすることが無い。
それにしても、見れば見るほど隼人駅は銭湯みたいな変な駅だな…。さーて、待ってても寒いし、仕方ないので一度駅を離れて、近くの「万作」というラーメン屋に入った。
ラーメン「中」が一杯600円。ごくごく普通の味のラーメンで一杯600円か…。ちょっと高い気もした。
店から出て、まだ時間があったので隼人駅の待合所でしばらく時間を潰し、ホームへ行きます。改札口で駅員とちょっと雑談。
この駅で乗り降りする人はみんな「18きっぷユーザー」なのだとこぼす駅員さん。まあ無理も無いでしょう。これだけ周囲にマニア受けする条件が揃った線区はそうそう無いのですから。
さあ、ここでとんでもないハプニング発生。
3番線の向こうに停車していた417系をカメラに収めておこうとシャッターを切っていたら、乗る筈だった延岡行きに乗り遅れてしまったのだ。
実はこの延岡行き、行き先幕が「宮崎」となっていました。それで直感的にこれは私が乗る列車ではないと判断してしまったのです。
しかし、この列車は宮崎止まりというわけではなくて、宮崎で列車番号が変わるから宮崎行きという意味であり、列車番号が変わったあとで延岡まで向かうのです。
延岡に行きたいのならば、実はこれに乗らないといけなかったわけですね。
私はこの事実を列車が行ってしまったあとで時刻表を調べて気がつきました。
しかし、いくら騒ごうが喚こうが後の祭り。
こんなローカル線に次の延岡行きがあるのだろうか…と思い、調べてみると、まだ一本だけある。しかし、それが来るまで再び一時間以上寒いホームで待たなくてはならない。
ムムム…こうなったら18きっぷの特権を生かすしかない。
始発駅まで迎えに行き、その途中で列車を拾えば待たずに済むだろう。
そこで、最も待ち時間が短くて済む駅として、鹿児島まで行くことにしました。
隼人1931発の6963Mに飛び乗ります。
鹿児島駅
いや〜参っちゃった。こんな所まで来ちまいました。一つ手前の駅はさっき寄ったばかりの竜ヶ水駅っすよ。
ここですぐの乗り換えで717系の2両編成宮崎行き6964Mにスイッチします。
途中の南宮崎で降り、2252発延岡行きの760Mに乗り換え。日向市駅で有効期限の0時を過ぎてしまいますが、どうせ明日も乗りますから関係ありません。
JR 延岡駅
延岡に着くまでに日付けが変わってしましました。いや〜…ハードな一日だった。
今日はスーパー銭湯で夜明かしと致します。
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