首都圏の大手私鉄の中で、都心より西に向かって伸びる各社線と比べて地味でやや毛色が異なり、沿線に点在するギャンブル施設や過去の経営危機も相まってともするとマイナスイメージが強い京成電鉄ですが、習志野市にある母方の祖母宅への行き来の際に乗っていたこともあって、個人的に思い入れがそれなりに強い鉄道です。 そして成人後北総線沿線に転居したことでお世話になる機会も増えました。 ここでは、京成電鉄グループの車両を取り上げていきます。 |
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実車をじっくりと見たことがないので当初気付きませんでしたが、上下が絞り込まれている車両断面形状と動力ユニットとの兼ね合いか車体が太くなっているようです。
おかげで全長が短く背も高く見えてしまっています。 |
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AE100形の実車は1両の長さが通勤車よりやや長い19mとなっており、車体を長くする代わりにカーブで車両限界に抵触しないよう車体幅をやや狭めています。
側板は絞込みもなく垂直・平面で、そのためかなりスマートな、細身の印象が強いです。
模型のAE1形は車体幅が広くなってしまったためにちょっと心配しましたが、AE100形では実車のスマートさを再現しています。
塗装や標記などの印刷もシャープです。
ヘッドライトは実車がリトラクタブル式を採用しており、点灯しない時はカバーが閉じられています。
模型では別パーツでこのカバーが再現されており、取り外して点灯状態を楽しむこともできますが、如何せん小さなパーツなので超合金のロケットパンチよろしく外したまま見つからず・・・ という事態が懸念されます。
左右1個ずつ予備のパーツが添付されていますが、取り扱いには神経を使いそうです。
もっとも私が走らせるときは部屋を暗くして夜景を楽しむことがなく、模型は登場時で当時昼間はヘッドライトを点灯させずカバーも閉じたままだったので、パーツを外すことなく遊ぶようになるでしょう。
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模型は、グリーンマックス (GM) 製の品番1085TおよびMで、2013年にセールで安くなっていたものをこれ幸いとばかり買い込み、同年6月に組み立てに着手、10月21日付で一応の完成をみました。
模型のプロトタイプは、パンタグラフがシングルアーム式に換装された2005年以降の姿とされ、台車もそれにあわせてグレーになっています。
しかし私は、本線に急行が残っていて台車が緑がかった灰色だった、1998年から2000年にかけての時代を再現したいと思っていたので、それにあわせたアレンジを加えました。 行先表示は『急行・成田』としたかったのですが、2005年の姿を再現しているこの製品のシールには該当するコマが含まれておらず、側面用は手持ちのものにもありません。 そこでひとまず、北総7800形を組んだ時の余りから前面の『急行』 (S-1052Aに収録されている新タイプ) を、3400形の製品に付属しているシールから前面の『成田』を、それぞれ持ってきました。
なお、台車の加工や組み立ての備忘録的な記事を、こちらのブログにもう少し詳しく載せてありますので、併せてご覧頂けると幸いです。
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全体的な出来はまずまずですが、前面貫通路の幅がやや大きいのか顔の表情がちょっと違って見えます。
塗装も、銀色が白っぽくステンレスというよりアルミのように見えたり、前面窓周りの青色が黄色味がかっているなど、決定的とは言えないまでも残念な点がやや目立つようです。
実車の中間増結車の二段窓はユニットの外寸がHゴム窓とほぼ同じかごく僅かに小さいので、Hゴム窓と比べて窮屈な印象があるのですが、模型ではそれが再現されていません。
屋根上機器の造形にはそれなりの進歩の痕が見えますが、台車の造形や大袈裟な前面貫通扉の蝶番に「マイクロエース」らしさが出ていると言えそうです。
実車が引退して何年も経ちますが、先頭車に2台搭載された電動空気圧縮機の作動音が車体に響いて不快だったこと、荷棚受けから伸びた手すりが荷棚を使う際には邪魔だったこと、末期は色褪せてくたびれた感を倍化させていた側面のカラー帯、一時期窓に貼っていたステンドグラス調の実に中途半端なシールがボロボロになって悲哀に満ちていた姿・・・等などが、これを走らせると思い出されます。
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![]() 模型はクロスポイント製『北総鉄道7300形』キットを7800形に合わせて2005年11月に組み立てました。
7300形はもともと3700形と同一設計で、一部の搭載機器と車体内外の色が異なるのみとなっています。
従って模型も3700形の色替えということになり、さらに添付されているパーツ類は3700形のものと同じなので (3700形と7300形のパーツが同じランナーに準備されている) 、パーツの選択を変えることで簡単に7800形に適合させることができます。
製品は一体成型ボディ・塗装済みキットでしたが、屋根上・床下機器など一部に未塗装パーツがあります。
それらを塗装しないと素材感が思いのほか目立ってしまうので、塗装済みと謳っている割にはやや中途半端な感があります。
2013年に前述の京成3400形を組み立てる際、ついでではありますが7800形にいくつか見られた不具合を解消するべく少し手を加えました。
5か所中1か所で欠落していた避雷器を整備し、屋根板からすぐに外れてしまうパンタグラフは銀塗装したうえで接着剤を少し塗布して取り付けました。
そして塗装ミスのリカバリに失敗し「どこかでぶつけたようになっていた」スカートを新品に置き換えました (モノはかなり前に買ってあった) 。
なお、2013年の不具合解消工作についてはこちらのブログ記事に、2014年9月の車番貼り換えの顛末についてはこちらのブログ記事に、それぞれもう少し詳しく載せてあります。
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