鉄道写真いろいろ@エムサ菌総合研究所
遠鉄30形 2017年夏の特別運行

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 8月5日・土曜日に行なわれた、遠州鉄道30形の特別運行に乗りに行ってきました。

 遠州鉄道・・・ 遠鉄には、1998年頃から2000年頃まで、「通う」というほどではなかったのですが、何度か乗りに行ったことがあります。
 “初・遠鉄”は、鉄道雑誌に載っている程度の予備知識だけで行った (今のようにネットで簡単に情報が得られる時代ではなかった) のですが、新浜松駅で1000形を見送った次の電車が30形で、唸りを上げて進入してくるのを見て、電制を装備した吊り掛け車がいることを知り、驚いたものでした。
 当時は30形がまだ日中の運用に就いていたので、その後の訪問では沿線で走行シーンを撮影したり、浜松市とその周辺にくまなく路線を伸ばしている“遠鉄バス”に乗ったりもしました。

 その後足が遠のいていましたが、、コンスタントに新車の導入を進めていて、30形はそろそろ・・・ という情報は得ていました。そんな中での特別運行だったので、行ってきたのです。

 以下、乗車記・撮影記のようなものをまとめてみます。少ない写真ではありますが、お楽しみください。

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 今回の特別運行は、7月15日から8月26日までの間の毎土曜日、定期列車の一部を30形に置き換える形で新浜松〜西鹿島間を以下の時刻で3往復します。

  西鹿島 (出庫)10時36分発  、 新浜松 11時08分着、12分発
  西鹿島 11時44分着、48分発  、 新浜松 12時20分着、24分発
  西鹿島 12時56分着、13時00分発、 新浜松 13時32分着、36分発
  西鹿島 14時08分着(入庫)

 今回は、“青春18きっぷ”通用期間であるので、何年振りかでこれを使って行くことにしました。
 自動的に普通列車乗り継ぎとなりますが、地元の初電で出発して、最速の乗り継ぎパターンで向かった場合にのみ、30形の1往復目復路 (新浜松11時12分発) に間に合うというものでした。 その乗り換え時間は最短2分、最長でも15分かそこらで、トイレ休憩の確保すらできません。 それでいて特に熱海〜浜松間の列車トイレ事情が分からないので、かなり危険な計画ではあります。
 また、東海道線で浜松に着いてから20分もしないうちに30形の発車時刻となるため、昼食すら摂らずに乗り続けることになり、さすがにどうなんだろう? と考えてしまいました。

 結局、途中でトイレ休憩という名目で最速乗り継ぎパターンを放棄し、浜松到着を東海道線1本分 (=約20分) 繰り下げることにしました。 そして浜松着後すぐに軽く食事を済ませ、30形の2往復目復路 (新浜松12時24分発) からの1往復半を楽しむことになりました。

 とはいえ、ただ単に新浜松駅で待っているのももったいないです。
 “あかでん一日フリーきっぷ”を買ったので、行けるところまで30形をお迎えに行こう・・・ と時刻表とにらめっこした結果、助信駅まで行きました。

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2017.8.5 助信

 唸りを上げて助信駅に滑り込む、30形モハ25+クハ85です。
 ここには十何年ぶりに訪れたのですが、立派な高架駅になっていました。 5年ほど前に高架化されたそうで、ホームやコンコースなどはこじんまりとしていますが、まだまだ綺麗でした。

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2017.8.5 新浜松

 この日の30形にとっては2度目の新浜松駅で。
 2両編成・4両編成ともに車止めにかなり接近して停めるためにモハ25を撮影できる余地がなく、クハ85を撮りました。

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2017.8.5 西鹿島

 西鹿島駅で。ここではモハ25を撮りました。
 他人のことは言えませんが、30形目当て乗りに来ている人は、西鹿島でも新浜松でも、改札を出ずにそのまま折り返していきましたねぇ。

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2017.8.5 クハ85車内

 吊り掛け車だとどうしても『モハの乗車』に終始しがちなので、西鹿島から新浜松まではクハ85に乗りました。

 夏休み中の土曜日の午後、しかもイベント列車も兼ねているということもあって、車内はそれなりに混んでいましたが、ちょっと撮ってみました。
 まずは、1400mm幅の側扉です。 塗装仕上げの鋼製扉というアイテムも、あまり見かけなくなってきました。

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2017.8.5 クハ85車内

 遠州鉄道の特徴ともいえる、連結面の全周幌です。
 鉄道線でもかなり希少となった吊り掛け車ということで、モーター音を録音したり外の景色と絡めて動画を撮る人も何人か見られました。 しかし夏場の冷房車ですから、クーラーの音が吊り掛けモーターの音を削いでしまうところではあります。
 しかし、幌の中にマイクを向けると、吊り掛けモーターの音がダイレクトに響いてくるようで、なるほどと思ったものでした。

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2017.8.5 クハ85車内

 クハ86の運転台です。
 背が高くややクラシカルなマスコンと、自動ブレーキ用のブレーキ弁、そして後付け感が伝わってくる速度計・・・ この車両の登場は1978年だそうですが、やはりどことなく地方私鉄らしさがにじみ出ているように感じます。

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2017.8.5 西鹿島

 再び、西鹿島に戻ってきました。
 特別運行もこれで終わり、画像右に写っている1000形の編成にバトンタッチして、モハ25+クハ85は入庫します。
 この時の停車位置は、本来の2両編成よりもかなり新浜松寄りでした。

 ここには、大勢のカメラマンが30形の到着を待っていました。 乗らずに沿線で撮影に回る人たちが結構いて、その人たちが集結したようです。

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2017.8.5 西鹿島

 新浜松行きが発車した2番線に行ってみたところ、ギリギリのタイミングで1枚撮れました。

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2017.8.5 西鹿島

 入庫した・・・ と思ったら、2番線にやってきました。 この後、再度転線して検修庫に停まっていたモハ51+クハ61と連結します。
 この日は沿線で“鹿島の花火”大会があり、夕方以降増結・増便を行い、30形も4両編成で戦列に加わるそうでした。 さすがにそれを見届けると帰路が怪しくなるので、諦めて帰路に就きました。

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 いかがでしたでしょうか?
 今回は、片手間に撮った感のある動画を3点ほど、YouTube@エムサ菌総合研究所に載せましたので、併せてご覧頂けると幸いです。
 また、感想などをブログにお寄せ頂けると幸いです。

 ご高覧ありがとうございました。

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2017.8.15 エムサ菌