高松琴平電気鉄道@エムサ菌総合研究所
ちょっと変わった枕木

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 鉄道車両が走る『軌道』を構成するもののひとつに『枕木』があります。 日本国内では、 防腐処理を施した木製のもの、内部に鋼線やピアノ線を埋め込んだコンクリート製のもの、 バラストと一体化させた『スラブ式』が主に使われており、最近では『合成枕木』と呼ばれる 複合材料を用いたものや『ラダー形』と呼ばれる梯子状のものの使用例も増えているようです。
 しかしことでんでは、それらとはちょっと変わった枕木を、比較的多く目にすることができます。

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2007.9.4 仏生山付近

 何の変哲もない軌道に見えますが、その『ちょっと変わった枕木』が使われています。
 さすがに電車の往来がある線路内に立ち入ってバラストをほじくり返すわけにもいかない ので、場所を移してみましょう。

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2007.9.3 塩屋付近

 線路沿いの敷地に置かれている、その枕木です。 左右別になっている枕木を鋼材で連結した もので、海外で使われている『バイブロック式』というものに近いようです。
 このタイプの枕木は、路盤の弱いところや湿度の高いところでの使用には向かず、また鋼材の 腐食によって軌間の維持が困難になることもあるそうですが、何故かことでんでは比較的多く 使われています。

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2007.9.3 塩屋付近

 ここにあったものは、鋼板を3箇所で折り曲げて六角形を2分割したような形状に仕上げて あります (文章では説明しにくい!)
 締結装置を受け入れるのは単なる『穴』に見え、内側はゴムの覆い? が付いているようです。  気のせいか、一般的なコンクリート枕木と比べて口径が小さいような?

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2007.9.3 塩屋付近

 ことでんでは保線基地などでの資材の一括管理をしていないようで、沿線ではこのように 枕木やレールなどが山積みになっている光景をよく見かけます。 敷地と搬出入の問題が解決 できれば、いざ使う段になった時の資材の移動距離を短くできるという点で一括管理よりも 効率が良いのかもしれません。
 それにしても、そのストックの総量はかなりの量があるものと見受けられます。

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2010.8.19 塩屋付近

 2010年8月に塩屋付近を通りかかった際、本線で従来使われていた木枕木がコンクリート製枕木 (それも近年一般化してきたクリップのような金具を締結装置に用いたタイプの もの) に交換され、軌道敷横に積まれていた『ちょっと変わった枕木』が姿を消している のを確認しました。
 水田駅付近の高架線でもコンクリート枕木が使用されていることからも、『ちょっと変わった 枕木』が今後新たに用いられることはないものと思われます。

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2010.9.6 エムサ菌