2006.7 ドライブの折に その3
細尾峠を経て足尾駅に至る
えとせとら@エムサ菌総合研究所
中禅寺湖よりいろは坂を下り、旧・足尾町方面を目指しました。 日光〜足尾のルートは、国道122号『日足トンネル』を通ることがごく一般的な方法なので しょうが、私はあるインターネットサイトで知った『細尾峠』を越えてみることにしました。 細尾の集落を現国道でそのまま抜けてから旧道に入りましたが、一旦集落まで戻って改めて峠に 向かいました。 峠の入口にある看板によれば、日足トンネル開業までは細尾峠が日光と足尾を結ぶ ルートだったこと、現在はハイキングコースになっているということでした。 現国道と接するところには開いたままのゲートと、道路状況を警告する看板が立てられて いましたが、とりあえず行ける所まで・・・と進んでみました。
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登り一辺倒の勾配と幾多の急カーブを通り、細尾峠に着きました。 私がここの事を知ったサイト
によれば、切通しの壁面がしっかりとした石造りになっているそうですが、暗くてその様子は確認
できません。 また『←細尾 8.0Km/足尾→ 4.0Km』と記された、これまた立派な道標が立てられています。 細尾の集落を過ぎてからは日没と霧で、写真を撮るもフラッシュを焚かないと何も写らず、 焚けば焚いたで霧が反射してしまい、結局白い模様の中に道標の文字だけが浮かび上がっただけ でした。
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細尾峠から下りにかかるとすぐに『国道122号』の標識があります。 峠の入口の看板にも記されて
いたことですが、この道が過去国道122号線だったことを証明する遺構でもあります。 実際に使われた標識がそのままの姿で残っているのは、峠の入口の看板で見るよりも事実が ダイレクトに伝わると思います。 もっともこの標識は、撤去されずに放置されているだけなのかも しれませんが・・・。
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その標識の裏面です。 標識の形や縁の作りが現在一般的に見られるものとは違うように思え、
大きさも少し小さいような気がします。 標識表面の青色部分は白く色褪せ、支柱は錆び、標識裏面も錆びが流れ、時代を重ねている証拠と 思わせるとともに、なんとなく悲しい雰囲気すら漂っています。 なお、細尾側から峠を越えてくると、右側に標識の裏面が見えてきます。
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ご注意
この道は路面の状況が悪く、木の枝が路面に転がっていたり、路肩の崩壊や崩れてきた土砂・岩・
葉などが路側に堆積している個所もあります。 旧道入口にはゲートとともに、路肩崩壊や落石に
対する警戒を呼びかける看板が立てられています。 この看板では通行を禁止はされていませんが、通行の際には自己の全責任において、安全には 充分に注意して頂くようお願い致します。 なお、このページは細尾峠通行を薦める意図はありませんが、木の枝が上から垂れ下がり 横からせり出している個所も多いです。 私のクルマは結果的に足尾町で現道と合流するところまで 走破できましたが、背が低く小さな乗用車以外での走破は不可能とお考え下さい。
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国道122号線をしばらく走ると十字路があり、右に折れて少し走るとわたらせ渓谷鉄道の終点
『間藤駅』があります。 足尾町は、いわゆる『平成の大合併』で『日光市』となっていました。 市町村合併によって 良く知られていた地名がなくなったり薄れたり、道路標識が漠然としたものになるなど、私はどうも 『平成の大合併』に価値を見出せません。
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駅舎とホームの間に、駅を紹介する看板が立てられています。 ホームと線路が1本のみの
駅構内、撮ってみましたが暗くて何も写っていませんでした。 駅舎内には『宮脇俊三20000キロの終着駅』という趣旨の張り紙がありましたが、駅舎そのもの は新しいものになっていて、風情を欠いているように思いました。
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先ほどの十字路に戻り、バイパスに入らずに大間々方面に向かうと、足尾駅に着きます。 足尾銅山から産出された銅がここから運び出されたのでしょうか、構内は比較的広くとられて います。 暗い中、国鉄型の客車やディーゼルカーの廃車体の姿を何両分か見ることができました。 駅舎・待合室も広く、客貨両面で拠点の駅だったと思われます。 ちょうど、間藤行きの列車が入ってくるのでそれを見送りました。 車内がガラガラの2両編成の ディーゼルカーから降りてきたのは、高校生3人だけでした。
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足尾駅前の道をさらに大間々方面に向かうと、商店が増えてくると通洞駅に着きました。 旧・
足尾町の役場があるなど、雰囲気からも町の中心のように見受けられましたが、道幅が極端に狭く
道路交通には厳しいものがあると感じました。 だからこそのバイパスなのでしょうが・・・。
しばらく道なりに進んで国道122号線に合流、そのまま桐生に出て、太田・館林・古河・・・と
通って帰路につきました。
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2008.2.28 エムサ菌